〔東京外為〕ドル、155円台半ば=日銀追加利上げ観測で急落(18日午前9時)

AI要約

18日朝の東京外国為替市場では、ドルの対円相場が急落し、1ドル=155円台半ばに下落している。前日の海外市場での動きや河野デジタル相の発言が影響しており、ドル安・円高の流れが続いている。

一部通信社が報じた河野デジタル相の円安是正と日銀の追加利上げを求める発言が市場を揺さぶり、ドル円相場に影響を与えた。トランプ前大統領の発言もドル安を加速させた。

市場では、日中に押し目買いの動きも見られるかもしれないが、FRBの利下げを意識する中で慎重なムードが広がり、上値の重さを意識している。

 18日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、引き続き日銀の追加利上げ観測などに圧迫され、1ドル=155円台半ばに急落している。午前9時現在、1ドル=155円66~66銭と前日(午後5時、157円07~07銭)比1円41銭の大幅ドル安・円高。

 前日の海外市場では、欧州時間は河野デジタル相の利上げを求める発言などで売られた流れから156円近くに下落。その後に持ち直したが、米国時間の序盤は156円10銭台に反落。中盤には買い戻しで156円台後半に浮上するも、終盤は156円10~20銭前後に下げた。東京時間の早朝は売りが再燃し、155円40銭台に続落している。

 前日の東京時間午後、河野デジタル相が円安是正で日銀の追加利上げを求めたと一部通信社が報道。これを受けてドル円は一気に売りが広がった。また、トランプ前大統領によるドル高を懸念する発言も報じられ、ドル円は下げ足が速まった。

 前日の欧米時間は156円の手前で買い戻しが入り、いったんは下げ止まる格好となった。東京時間の早朝はやや買い戻し動きもみられたが、「やはり上値は重い、との印象から改めて売りを出す展開」(FX業者)となっている。

 市場では「大幅に下げた後でもあり、東京時間に日中は押し目買いを入れる動きもあるだろう」(大手邦銀)と指摘されている。ただ、「FRBの利下げが意識される中、改めて金利差からドル買い・円売りに動くことには慎重なムードもある」(同)ため、買い戻しが入っても上げ余地は嗅ぎられる公算が大きい。

 ユーロも対円は急落。対ドルは上昇。午前9時現在、1ユーロ=170円30~31銭(前日午後5時、171円33~35銭)、対ドルでは1.0940~0940ドル(同1.0908~0908ドル)。