〔東京外為〕ドル、158円台前半=米金利低下で水準切り下げ(17日午前9時)

AI要約

17日朝の東京外国為替市場では、ドルの対円相場が1ドル=158円台前半に下落し、米長期金利の影響で13銭のドル安・円高となっている。

米小売売上高が強調されたものの、FRBの利下げ観測が根強く、ドル円は伸び悩む展開。トランプ氏の勝利可能性や日銀の介入の影響も方向感に影響。

ユーロは対円、対ドルで横ばい圏。1ユーロ=172円台前半、対ドルでは1.09ドル台で推移。

 17日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米長期金利の低下などに圧迫され、1ドル=158円台前半に下落している。午前9時現在、1ドル=158円35~35銭と前日(午後5時、158円48~51銭)比13銭のドル安・円高。

 前日の海外市場では、欧州時間はいったん158円60銭前後に浮上したが、米国時間の序盤は158円20銭台に反落。その後、米小売売上高が強めとなり、一時158円80銭台まで買われた。中盤以降は米長期金利の低下を背景に水準を切り下げた。終盤は158円30銭台に伸び悩んだ。東京時間の早朝も同水準。

 6月の米小売売上高は前月比横ばいと、市場予想(ロイター通信調べ=0.3%減)を上回った。ドル円はいったん買いが優勢となったが、米債市場ではFRBの利下げ観測が根強く、米長期金利が低下したことでドル円は伸び悩む展開を余儀なくされた。ドル円は前日の東京時間早朝との比較では「さほど水準は変わらず、方向感が出にくい」(FX業者)と指摘されている。

 トランプ氏が大統領選で勝利する可能性が高いことは「保護主義政策がインフレ圧力を招く」(大手邦銀)として、ドル円の支援要因ながらも「今のところはFRBの利下げ観測で米長期金利が低下しやすいことが圧迫要因」(別の大手邦銀)で、強弱の材料が交錯して方向感は出にくい。需給的にも、金利差などからドル円は買われやすいものの、本日分の日銀の資金需給見通しからは、12日に2兆円程度の介入が実施された可能性が高いことが判明。「介入警戒感から上値を追いにくい」(同)との声が聞かれる。

 ユーロは対円、対ドルで横ばい圏。午前9時現在、1ユーロ=172円62~65銭(前日午後5時、172円74~75銭)、対ドルでは1.0902~0902ドル(同1.0899~0899ドル)。