モルガンS、第2四半期利益は予想上回る 富裕層向け事業は伸び鈍化

AI要約

モルガン・スタンレーが第2・四半期決算を発表し、利益が市場予想を上回った。ウェルスマネジメント事業は成長が鈍化し、投資銀行業務が急増した。

投資銀行業務の収益が51%増加し、寄与した。純利益は前年同期比で増加し、市場予想も上回った。

投資銀行業務が回復の初期段階にあり、新規株式公開や債券の引き受け収入が増加した。株式および債券トレーディング部門の収入も予想を上回った。

モルガンS、第2四半期利益は予想上回る 富裕層向け事業は伸び鈍化

Tatiana Bautzer Manya Saini

[16日 ロイター] - 米金融大手モルガン・スタンレーが16日に発表した第2・四半期決算(4─6月期)は利益が市場予想を上回った。投資銀行業務の収益が急増する一方、主力である富裕層向けウェルスマネジメント事業 は成長が鈍化した。

ウェルスマネジメント事業の収入の伸びは2%に鈍化した。前年同期は16%増だった。新規純資産は360億ドルで、前年同期の895億ドルを下回った。同部門の収入は67億9000万ドルで、LSEGがまとめた市場予想をわずかに下回った。

投資銀行業務や株式・債券関連業務を担う機関投資家向け証券部門の総収入は23%増の70億ドルとなった。投資銀行業務の収益が51%増の16億2000万ドルとなったことが寄与した。

純利益は31億ドル(1株当たり1.82ドル)で、前年同期の22億ドル(1株当たり1.24ドル)から増加した。LSEGがまとめたアナリストの1株当たり利益予想は平均で1.65ドルだった。

総収入は150億2000万ドルとなり、市場予想の143億ドルを大きく上回った。

テッド・ピック最高経営責任者(CEO)は声明で「資本市場環境が改善する中、4─6月期も好調だった」と述べた。

シャロン・イェシャヤ最高財務責任者(CFO)は、投資銀行業務は「回復の初期段階」にあり、幅広い分野や地域で成長が見られると語った。

新規株式公開(IPO)などの回復により、株式引き受け収入が56%増の3億5200万ドルとなった。債券の引き受け収入は71%増の6億7500万ドルだった。

株式および債券トレーディング部門の収入も予想を上回った。株式の純収入は前年同期比18%増、債券の純収入は同16%増となった。