アップル株上昇、上場来高値を更新-モルガンSがトップピックに指定

AI要約

モルガン・スタンレーがアップル株をトップピックに指定し、上場来高値更新。アップルの人工知能プラットフォームが買い換え需要を引き上げると見込まれている。

目標株価を引き上げたアナリストが、アップル・インテリジェンスが記録的な買い換えをもたらす可能性を分析。他のアナリストも高い目標株価を設定している。

ウッドリング氏は、アップルのiPhone出荷台数を予測し、アップル株の上昇率が市場を上回っていることを強調。新しいデバイス買い換えサイクルに期待が高まっている。

(ブルームバーグ): 15日の米株式市場でアップル株が急伸し、上場来高値を更新した。モルガン・スタンレーがトップピックに指定したことが手掛かり。モルガン・スタンレーは、アップルの人工知能(AI)プラットフォーム発表により、スマートフォンやタブレット端末、コンピューターの買い換えに動くユーザーが大きく増えるとみている。

アナリストのエリック・ウッドリング氏は、アップルの目標株価を273ドルに引き上げた。これはブルームバーグが追跡するアナリストの中で3番目に高い水準。同氏は、AIプラットフォーム「アップル・インテリジェンス」について、記録的な数の買い換えをもたらす可能性があると分析した。15日付のリポートでウッドリング氏は、アップル・インテリジェンスが、数年にわたる買い換えサイクルの「明確な起爆剤」になると記している。

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アップル株の目標株価を最も高く設定しているのはループ・キャピタル。15日には投資判断をそれまでの「ホールド」から「買い」に引き上げ、目標株価を300ドル(従来170ドル)とした。アナリストのアナンダ・バルア氏はリポートで、アップルは消費者が選択する生成AIの「ベースキャンプ」となる立ち位置にあると記した。

モルガン・スタンレーのウッドリング氏は、向こう2年間のiPhone出荷台数を約5億台と予想。これは記録的な出荷台数となった2021-22年を上回る。

15日の市場でアップル株は一時2.9%高の237.23ドル。アップル・インテリジェンスの発表以降、12日までにアップル株は17%上昇と、上昇率はナスダック100指数(同期間に7%高)を上回っている。

ウッドリング氏は「『iPhone 16』のサイクルを年内に控える中、累積需要は記録的な水準に高まっていると考えられる」と指摘。「アップル・インテリジェンスが発表された世界開発者会議(WWDC)を踏まえ、われわれは25年度が数年にわたるデバイス買い換えサイクルの始まりになり得るとの確信を一層強めている」と記した。