【最終自動車戦争】最終利益世界一4兆円トヨタvs時価総額世界一テスラの頂上決戦…両社とも株価は下降傾向だが動き方に大きな違い「勝利の女神が微笑むのは…」

AI要約

トヨタ自動車は世界最大の自動車メーカーであり、2025年までの決算状況を紹介。

2024年3月期に業績のピークを迎え、2025年3月期には若干の増収と2ケタの減益が予想されている。

トヨタ自動車の地域別損益は、国内よりも海外での利益が高く、特にアジアと北米が好調。

【最終自動車戦争】最終利益世界一4兆円トヨタvs時価総額世界一テスラの頂上決戦…両社とも株価は下降傾向だが動き方に大きな違い「勝利の女神が微笑むのは…」

 トヨタ自動車は世界第1位の自動車生産台数を誇る、世界最大の自動車メーカーだ。しかしトヨタの時価総額は、米国のEVメーカー・テスラを下回ることでも知られている。トヨタの決算は現在どのよう状況なのだろうか。トヨタ自動車の決算について、テスラの決算との簡単な比較も交えて紹介する。みんかぶプレミアム特集「決算書1000本ノック」第1回ーー。

 国内最大の時価総額を誇り、国内を代表する企業といえばトヨタ自動車<7203>です。そのトヨタ自動車の決算はどのような状況なのでしょうか?直近のトヨタ自動車の決算は下記の状況です(IFRS基準を採用)。

・2023年3月期 営業収益37兆1,542億円(前期比18.4%増)、営業利益2兆7,250億円(同▲9.0%減)、当期利益2兆4,513億円(同▲14.0%減)

・2024年3月期 営業収益45兆953億円(前期比21.4%増)、営業利益5兆3,529億円(同96.4%増)、当期利益4兆9,449億円(同101.7%増)

・2025年3月期(予想) 営業収益46兆円(前期比2.0%増)、営業利益4兆3,000億円(同▲19.7%減)、当期利益3兆5,700億円(同▲27.8%減)

※当期利益=当社株主に帰属する当期利益

 売上にあたる営業収益が2024年3月期に45兆円を超え、最終利益も4兆円を超えるなど数字の大きさに驚かされます。子会社の不祥事はあったものの、数字としては盤石な状態です。

しかし2024年3月期に業績のピークを迎えており、2025年3月期は若干増収の反面、2ケタの減益予想となっています。

 国内のみならず、海外展開も成功しているトヨタ自動車の地域別損益はどのようになっているのでしょうか?以下が2024年3月期の地域別の営業収益と営業利益です。

・日本 営業収益21兆207億円、営業利益3兆4,842億円

・北米 営業収益17兆9,430億円、営業利益5,063億円

・欧州 営業収益5兆6,817億円、営業利益3,880億円

・アジア 営業収益8兆7,307億円、営業利益8,655億円

・その他 営業収益4兆3,897億円、営業利益1,983億円

 営業収益全体では国内比率が50%を割る反面、営業利益は国内が3兆円を超え、他地域を圧倒しています。ただし海外の利益はアジアと北米中心ながら、いずれの地域も黒字であり、海外展開も好調です。