JPモルガン、第2四半期利益が予想上回る 投資銀行部門が好調

AI要約

米金融大手JPモルガン・チェースが第2・四半期決算を発表し、市場予想を上回る利益を達成した。

CEOは潜在的なリスクに警戒し、地政学的状況の変化やインフレと金利の上昇を指摘した。

トレーディング収入が好調で商業・投資銀行部門の収入が過去最高に達した。

JPモルガン、第2四半期利益が予想上回る 投資銀行部門が好調

[12日 ロイター] - 米金融大手JPモルガン・チェースが12日に発表した第2・四半期決算(6月30日まで)は、利益が市場予想を上回った。投資銀行部門がディールメイキングの回復と資本市場の活発化の恩恵を享受した。

ジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は「市場価格やクレジットスプレッドはむしろ良好な経済見通しを反映しているようだが、潜在的なテールリスクについては引き続き警戒している」と指摘。リスクには地政学的状況の変化も含まれており、これは依然として第2次世界大戦以降で最も危険な状況だとした。

また、巨額の財政赤字や貿易の再編などにより、インフレと金利は市場想定より高い水準を維持する可能性があると述べた。

第2・四半期の貸倒引当金繰入額は31億ドルと第1・四半期から62%増加した。

貸し出しの利息収入と預金者に支払う利息の差である純利金利入(NII)は4%増の229億ドル。高金利を受け貸し出しが引き続き好調だった。

利益は前年同期比25%増の181億5000万ドル(1株当たり6.12ドル)。クレジットカード大手ビザの株式交換に伴い約80億ドルの利益を計上した。

一時項目を除く1株利益は4.26ドル。市場予想は4.19ドルだった。

トレーディング収入が好調で前年同期比10%増となった。債券トレーディング収入は5%、株式トレーディング収入は21%それぞれ増加した。

商業・投資銀行部門の上半期の収入は過去最高の355億ドルに達した。