〔米株式〕NYダウ続伸、116ドル高=ナスダックも高い(12日午前)

AI要約

米株式市場は、利下げ期待と企業決算発表シーズンの影響で続伸。ダウ工業株30種平均やナスダック総合指数が上昇している。

市場は依然として9月のFOMCでの利下げを期待し、IT大手や小規模企業に恩恵が広がる可能性が高い。

金融大手を初めとした企業の決算発表も始まり、S&P500種株価指数を構成する企業の純利益平均に期待が寄せられている。

 【ニューヨーク時事】週末12日午前のニューヨーク株式相場は、米利下げ期待を背景に買いが先行し、続伸している。午前10時10分現在は、優良株で構成するダウ工業株30種平均が前日終値比116.18ドル高の3万9869.93ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数も144.58ポイント高の1万8427.99と反発している。

 米労働省が朝方発表した6月の卸売物価指数(PPI)は前月比0.2%上昇、前年同月比2.6%上昇。ともに5月実績が上方修正されたほか、市場予想も上回った。11日公表のCPIに反し、インフレ圧力の根強さを示唆する内容だったが、市場では依然として9月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げを織り込む動きが先行。政策金利が引き下げられれば、最近の株高をけん引してきたIT大手のほか、より規模の小さい企業にも恩恵が広がるとの期待が高まっている。

 一方、金融大手が先陣を切り、この日から2024年4~6月期の米企業決算発表シーズンが始まった。ロイター通信によると、市場はS&P500種株価指数を構成する企業の純利益平均を前年同期比10.1%増と見込む。1~3月期は2.8%減だった。

 個別銘柄を見ると、インテル、アップルなどハイテク関連が高い。半面、朝方に四半期決算を発表した大手3行のうち、JPモルガン・チェース、シティグループが増収増益を確保、ウェルズ・ファーゴは増収減益だったが、いずれの株価も下落している。