〔NY外為〕円、161円台後半＝対ユーロは最安値更新（10日）
10日のニューヨーク外国為替市場では、米株高を背景にリスク選好のドル買い・円売りが強まり、円相場は1ドル＝161円台後半に下落した。
円は対ユーロでも下落し、一時175円15銭を付け、史上最安値を更新した。
米株式相場では9月の利下げ期待が広がり、3営業日ぶりに反発。投資家のリスク選好姿勢が強まり、安全資産とされる円を売って、ドルを買う動きにつながった。
【ニューヨーク時事】10日のニューヨーク外国為替市場では、米株高を背景にリスク選好のドル買い・円売りが強まり、円相場は1ドル＝161円台後半に下落した。午後5時現在は161円63～73銭と、前日同時刻（161円26～36銭）比37銭の円安・ドル高。円は対ユーロでも下落、一時175円15銭を付け、史上最安値を更新した。
米連邦準備制度理事会（FRB）のパウエル議長はこの日、下院金融サービス委員会で証言。インフレ鈍化に関して、「いくらか自信があるものの、十分な確信には至っていない」などと発言したものの、前日の上院銀行委員会での証言内容を踏襲し、タカ派的な内容に踏み込まなかったと受け止められた。米株式相場では改めて9月の利下げ期待が広がり3営業日ぶりに反発。投資家のリスク選好姿勢が強まったことで、安全資産とされる円を売って、ドルを買う動きにつながった。利下げ期待を背景にこの日の米長期金利は低下したものの、あまり材料視されなかった。
ただ161円台後半まで下落すると、翌11日に発表される6月の米消費者物価指数（CPI）を控えて様子見ムードが広がり、こう着した値動きとなった。
ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ＝1．0825～0835ドル（前日午後5時は1．0809～0819ドル）、対円では同175円09～19銭（同174円38～48銭）と、71銭の円安・ユーロ高。
