円が急騰、一時157円台 「米国のインフレ鈍化」為替介入の見方も

AI要約

11日の米ニューヨーク外国為替市場で円高ドル安が進み、1ドル=157円40銭をつけた。FRBの利下げ観測や米CPIの鈍化が影響。一部では政府・日銀の為替介入も。

米CPIは3.0%上昇で市場予測下回る。インフレが落ち着きを見せ、円買い・ドル売りが拡大。米長期金利低下により金利差縮小。

市場ではFRBの9月利下げ期待が高まり、円高基調。政府・日銀が円高ドル安のタイミングで介入した可能性も。

円が急騰、一時157円台 「米国のインフレ鈍化」為替介入の見方も

 11日の米ニューヨーク外国為替市場で急激に円高ドル安が進み、一時、1ドル=157円40銭をつけた。米国の物価上昇率が発表された直後に、約4円急騰した。インフレ(物価高)の落ち着きを受けて米連邦準備制度理事会(FRB)が9月にも利下げに動くとの観測が高まり、円が買われたとみられるが、政府と日本銀行が為替介入に踏み切ったとの見方もでている。

 11日朝に発表された6月の米消費者物価指数(CPI)は、市場予測を下回る前年同月比で3.0%上昇と3カ月連続で伸びが鈍化した。スタンダード・チャータードのスティーブ・イングランダー氏は「広範囲の品目で値上がりが落ち着いており、順調なインフレ鈍化を確認できる内容だった」と話す。

 市場では、9月にもFRBが利下げするとの見方が拡大し、米長期金利が低下。日米の金利差が縮まるとの思惑から、円を買いドルを売る動きが広がった。一部では、政府・日銀がCPIの結果を受け円高ドル安が進むタイミングで介入し、円が急騰したとの見方もある。