大学を卒業してから専門学校で「作業療法士」の資格を取得した彼。学費の”元が取れる”くらい稼げる職業なのでしょうか?

AI要約

高齢化とともにリハビリテーションの重要性が高まり、作業療法士の需要が増加している。作業療法士になるには国家試験を受ける必要があり、国指定の大学や専門学校を卒業することが条件となる。

大学卒業後に専門学校で作業療法士を目指す場合、私立大学での学費総額は518万6938円、医療系専門学校での学費総額は637万円程度とされる。再進学の場合、合計学費は1155万6938円となる。

高齢化が進む中、作業療法士の重要性と需要が高まっており、この職業を目指す人も増えている。

大学を卒業してから専門学校で「作業療法士」の資格を取得した彼。学費の”元が取れる”くらい稼げる職業なのでしょうか?

高齢化とともにリハビリテーションの重要性は高まっていて、作業療法士の需要も年々増加傾向にあるとのことです。作業療法士になるためには国家試験に合格する必要がありますが、国が指定した作業療法士養成課程のある大学や専門学校を卒業して、国家試験の受験資格を得なければなりません。

中には大学でスポーツや健康について学んでいて、講義で作業療法士が紹介されたことをきっかけに希望の進路が変わったという人もいるようです。

大学を卒業してから専門学校に通い、作業療法士の資格を取得する人もいるようですが「途中で進路を変えたため学費が高くなる」「作業療法士は学費の元が取れるくらい稼げるのだろうか」などと疑問に感じるかもしれません。

そこで今回は、大学卒業後に専門学校へ通って作業療法士になる場合の学費と、作業療法士の年収について調べてみました。

厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、作業療法士とは「体や精神に障害のある人がその心身機能を回復し、日常生活・社会生活に復帰できるように、食事、歯みがきなど日常生活の動作、家事、芸術活動、遊び、スポーツといった生活の中における作業や動作などを用いて訓練・指導・援助を行う医療技術者」のことです。

作業療法士になるには、作業療法士国家試験に合格する必要があります。国家試験の受験資格は、国が指定した作業療法士養成課程のある大学や専門学校などを卒業しなければならないようです。国家試験合格者は年間5000人ほどで、女性の就業者が多くなっているといわれています。

また高齢化とともにリハビリテーションの重要性が高まり、作業療法士の需要も年々増加しているようです。

大学を卒業してから医療系の専門学校へ通い作業療法士を目指す場合、学費は全部でいくらくらいかかるのか疑問に思う人もいるでしょう。ここでは、私立大学に通った場合の平均的な費用と、専門学校の作業療法学科の学費をご紹介します。

【私立大学】

文部科学省の「私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」によると、私立大学の初年度にかかる納付金総額は147万7339円で、内訳は以下の通りです。

●授業料:95万9205円

●入学料:24万806円

●施設設備費:16万5271円

●実験実習料:2万8864円

●その他:8万3194円

2年目から4年目までに関しては、入学料を差し引いた123万6533円がかかると仮定して、私立大学の4年間でかかる費用総額を計算すると、518万6938円になります。

【医療系の専門学校】

ある医療系の専門学校で作業療法学科昼間部に通う場合を調べてみたところ、学費総額目安は610万円で、4年間の内訳は以下の通りです。※実習費含む

●1年次:190万円(入学金含む)

●2年次:140万円

●3年次:140万円

●4年次:140万円

学費以外に、教科書代や白衣代などの諸費用が約25万円、卒業年次には同窓会費と卒業記念会費が1万円ずつかかります。これらを合計すると、専門学校4年間の費用総額は、約637万円です。

上記のケースを基に、私立大学に通ってから希望の進路が作業療法士に変わって、再進学で専門学校に通うことにする場合、学費総額は1155万6938円になることが分かります。

これはあくまでも目安で、進学する学校や学科などによって学費は異なることが考えられます。しかし私立大学と医療系の専門学校に通った場合の費用目安として参考にできるでしょう。