パウエルFRB議長、バランスシート縮小への「道のりはまだ長い」

AI要約

パウエル議長は、FRBのバランスシート縮小に関する仕事がまだ残っていると認識している。

FRBはこれまでに保有資産を大幅に減らしてきたが、さらなる縮小が続いている。

パウエル氏はインフレについての見通しや雇用市場のリスクに言及し、政策の進め方について慎重な姿勢を示している。

パウエルFRB議長、バランスシート縮小への「道のりはまだ長い」

(ブルームバーグ):  米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は10日、FRBにはバランスシート縮小に関してやるべき仕事が残っているとの認識を示した。

パウエル氏は下院金融委員会の公聴会で「われわれはかなりの前進を遂げた。道のりはまだ長いと考えている」と述べた。

FRBはこれまでに保有資産を約1兆7000億ドル(約270兆円)減らしてきた。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)中に市場安定と景気支援を目的に米国債と住宅ローン担保証券(MBS)を購入し、保有資産は大規模に膨らんだが、その放出は続いており、バランスシートはさらに著しく縮小すると当局者は想定している。

米金融当局は6月、国債のランオフ(償還に伴う保有証券減少)ペースを減速させた。パウエル氏はこれについて、債券保有残高が低くなり過ぎないように取り組む上で一段と慎重な行動が可能になるとの見方を示した。準備預金の不足が短期借り入れコストの急上昇を招いた2019年の事態再来は避けたいと、当局者らは考えている。

「ペースを少しゆっくりにした方が、実際にはもっと先に進めるかもしれない」とパウエル氏は話した。

さらなるデータ

インフレについては、最近の物価指標は「緩慢な進展継続」を示しており、「さらなる良好なデータ」が見られればインフレ率が当局の2%目標に向けて低下しているという確信が強まると述べ、前日の発言を繰り返した。

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原題:Powell Says Fed Has ‘Ways to Go’ on Shrinking Asset Portfolio(抜粋)

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