フロンクスに続いて上陸か!? スズキ「ジムニー5ドア」は何が魅力? 広いキャビンと荷室を獲得した“伝統のクロカン4WD”の新種とは
スズキの新型車「ジムニー5ドア」についての情報をまとめると、エクステリアやインテリアの特徴、悪路走破性能、エンジンスペックなどが示されている。
日本市場への投入計画も進んでおり、現地生産のニューモデルを日本にも導入する方針となっている可能性が高い。
日本市場への導入は未確定だが、「フロンクス」の成功次第で「ジムニー5ドア」も日本に上陸する可能性がある。
先日、2024年秋ごろの日本発売がアナウンスされたスズキの新型車「フロンクス」。スズキの重要拠点であるインドで生産されるモデルですが、実はスズキにはもう1台、インドで生産される注目車種があります。
それが「ジムニー5ドア」。果たして同モデルは、新型「フロンクス」に続いて日本への上陸を期待できるのでしょうか?
2023年1月にインドで開催された「オートエキスポ2023」において、新型「フロンクス」とともに世界初公開されたスズキ「ジムニー5ドア」。以降、世界中のマーケットで立て続けに発表・発売されています。
海外仕様の「ジムニー」、つまり日本仕様の「ジムニーシエラ」をベースとする「ジムニー5ドア」は、3ドアに対してホイールベースを延長し、両サイドにリアドアを追加することで5ドア仕様に仕立てています。
「ジムニー5ドア」は、全幅こそ海外仕様「ジムニー」の3ドアと同じ1645mmですが、全長は3985mm(スペアタイヤ含む)へ、ホイールベースは2590mmへとそれぞれ340mm延長されています。つまり、両サイドにリアドアを設けるべくホイールベースを延長した分、全長が伸びた計算です。
そんな「ジムニー5ドア」のエクステリアは、3ドアと同様のスクエアなフォルムが印象的です。
直立したフロントグリル、キュートな丸型ヘッドライト、使い勝手に優れるサイドヒンジ式のリアドア、無骨な背面スペアタイヤなど、3ドアに通じるディテールが見て取れます。
インテリアに目を向けると、コックピット回りの構成とデザインは3ドアと同じであることに気づきます。ダッシュボードやシート、各種スイッチ類は3ドアとほぼ同じ。アップライトなドライビングポジションはドライバーに良好な視界を提供します。
注目のリアシートは、3ドアよりも両サイドのスペースにゆとりが生じているのに加え、座面もクッションが厚くなっている模様です。
また、「ジムニー5ドア」のスクエアなフォルムによってリアシートの頭上空間にはゆとりがあり、延長されたホイールベースによって後席乗員のヒザ前スペースにも余裕があります。
ラゲッジスペース容量は、標準状態で211リットル(VDA方式、以下同)。これは3ドアの荷室容量(標準状態で85リットル)に対して約2.5倍の大きさです。
さらに、50:50分割式となるリアシートの背もたれを倒すと、荷室容量を簡単に拡大可能。最大332リットルまで荷室を広げることができます。
●ハイレベルな悪路走破性は3ドア譲り
ボディサイズが大きくなったことで気になる悪路走破性は、十分すぎるレベルを確保しています。
アプローチアングル36度、ランプブレークオーバーアングル24度、デパーチャーアングル47度、そして最低地上高210mmと、クロスカントリー4WDらしい優れたスペックを実現しています。
そんな「ジムニー5ドア」に搭載されるエンジンは、1.5リッターの直列4気筒自然吸気式。最高出力は102ps、最大トルク130Nmを発生します。
組み合わされるトランスミッションは、5速MTと4速ATの2種類を用意。駆動方式は本格的なパートタイム式4WDを採用しています。
この4WD機構には、本格的なローレンジが設定されるほか、ヒルディセントコントロール、ヒルアシスト、ブレーキアシストなども備わります。
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世界各国のマーケットで相次いで発表・発売されている「ジムニー5ドア」ですが、気になるのは日本市場への投入です。
すでにスズキは、日本の特許庁に「ジムニー5ドア」の意匠登録を済ませているほか、型式認定も取得済みとの情報があります。
また一部報道では、スズキはインドでの生産能力の増強を進めており、その生産拠点を有効活用し、現地生産のニューモデルを日本市場にも随時投入していくとされています。どうやら「ジムニー5ドア」の日本展開も計画されているようで、「フロンクス」に続いて日本市場へ輸入されるのでは? との声も出ています。
スズキは現状、「ジムニー5ドア」の日本仕様に関する情報を公式には発表していません。しかし「フロンクス」の人気次第では、続いて「ジムニー5ドア」が日本に上陸される可能性もありそうです。