ボーイングに罰金400億円、墜落事故2度の737MAX-8安全性で米当局を欺く

AI要約

米航空機大手ボーイングが737MAX―8の墜落事故で米当局を欺いていたことを認め、約2億4000万ドルの罰金支払いに同意。

ボーイングは安全性に関する誤った情報を提供していたため、4億5500万ドルの安全対策と3年間の保護観察処分を受けることで合意。

刑事裁判を免れたが、米国政府への影響や737MAX―8の墜落事故による346人の死亡と安全性懸念が残る。

 【ニューヨーク=小林泰裕】2018、19年に発生した米航空機大手ボーイング「737MAX―8」の墜落事故を巡り、ボーイングは7日、機体の安全性について米当局を欺いていたと認め、約2億4000万ドル(約400億円)の罰金を支払うことに同意したと明らかにした。

 テキサス州の連邦地裁への提出文書によれば、ボーイングは少なくとも4億5500万ドルを安全対策に投じることや、3年間の保護観察処分を受けることなどで合意した。飛行制御システムの安全性について、当局に誤った情報を伝えて機体の承認を得ていたという。

 罪を認めたことでボーイングは刑事裁判を免れるが、米国政府への防衛製品の納入などに悪影響を及ぼす恐れもある。

 737MAX―8の2度の墜落事故では計346人が亡くなった。ボーイング機では今年1月にも「737MAX―9」の機体の一部が飛行中に吹き飛ぶ事故が発生しており、安全性への懸念が増している。