「コカ・コーラを日本一売った男」が語る、全ての営業マンが知っておくべき「好条件」よりも大事なもの

AI要約

著者がFラン大学卒から営業を始め、日本一の営業に成長するまでの苦悩と成長過程を描いた記事。

営業の仕事の厳しさや自己成長の過程、他者との関わりから得られる学びについて詳細に説明。

雨が降る中の新商品の試飲イベントを通じて、著者が直面した困難と努力が偲ばれる場面を描写。

「コカ・コーラを日本一売った男」が語る、全ての営業マンが知っておくべき「好条件」よりも大事なもの

地方のFラン大学卒で0から営業を始めた著者は、いかにして「日本一の営業」へと大変貌を遂げたのか?「毎日が凄く辛い」「外回りをしている自分が情けない」...消極的に取り組み始めた営業の仕事が天職になるまでには、どんな心境の変化があったのか?

人と人との関わり合いである営業で得た「学び」には、どんなビジネスにも活かせるヒントが満載。仕事への向き合い方や他者の心の動かし方に迷うビジネスマン必読の話題作『コカ・コーラを日本一売った男の学びの営業日誌』(山岡彰彦著)から、内容を抜粋して紹介する。

『コカ・コーラを日本一売った男の学びの営業日誌』連載第19回

『「このままでは売れなくなる」...ピンチを乗り越える、コカ・コーラ社で学んだ営業の「本質」』より続く

今日はお茶の新商品が発売される初日です。店頭に製品を並べてその横に置かれた氷の入ったボックスには試飲用のペットボトルがキンキンに冷えています。店の前を歩く通行人や駐車場に入ったクルマのドライバーに試飲していただき、認知度アップと次の購買に結び付けようという目論見で朝早くからお店にやってきました。

ところがあいにくの曇り空。時折雨粒が落ちてきます。5月とはいえ肌寒ささえ感じる生憎の天気です。その場で試飲してくれるお客さんはほとんどいません。サンプル品だけ受け取ってさっさと通り過ぎていきます。手渡ししようとすると断られることもあって散々の状況です。お昼を過ぎる頃になると雨で濡れた頭をタオルで拭きながらのサンプリングとなり、新商品を店頭で紹介するという明るい感じではなく、ひたすら試飲用のサンプルを持って走り回るという状況です。

夕方になって片づけに入りますが、ひいき目に見ても良いイメージをお客さんに伝えられたかどうかわかりません。冷却ボックスを洗い、商品の入っていた段ボールを片づけて店長に御礼を言うために事務所に向かいます。

「今日は、どうもありがとうございました。もう少しといった感じでしたね。申し訳ありません」