【新紙幣】なぜ刷新するのか?肖像になる人物の条件は?偽札対策は?1枚あたりの原価は?…気になる豆知識

AI要約

新しい日本の紙幣に関する情報を紹介

肖像の選定基準や肖像についての興味深い事実

現在の紙幣の製造状況や未来の展望について

【新紙幣】なぜ刷新するのか?肖像になる人物の条件は?偽札対策は?1枚あたりの原価は?…気になる豆知識

 7月3日に発行される新紙幣。千円札は北里柴三郎、五千円札は津田梅子、一万円札は渋沢栄一が新たな顔となる。そこで、そこで新紙幣に関する気になる豆知識を紹介する。

「日本では約20年間隔で新紙幣が発行されていますが、その最大の理由は“偽造防止”にあります。技術は日々進化しているため、年数が経つとその分偽造されやすくなり、世の中に混乱を招く危険が生じます。そのため、定期的に改刷を行ってより高度な技術が施された紙幣を流通させるというわけです。ほかにも、二千円札のように国民的な行事の記念として発行された紙幣もあります」(歴史家・作家の加来耕三さん・以下同)

・偽造防止の観点から、なるべく精密な写真を入手できること。特徴が出しやすいことから、ひげやしわがあるのが望ましいともいわれている。

・肖像の人物が国民各層に広く知られており、その業績が広く認められていること。

・肖像彫刻の観点からみて、品格のある紙幣にふさわしい肖像であること。

・以上の3点をふまえ、現在は明治以降の人物、かつ故人から選定されている。

【1】肖像になる人は誰が決める?

「肖像をはじめとするお札の様式は、通貨行政を担当している財務省、発行元の日本銀行、製造元の国立印刷局の三者で協議し、最終的には日本銀行法によって財務大臣が決めることになっています」

【2】今後政治家は選ばれないってホント?

「以前は板垣退助や伊藤博文なども選ばれていましたが、現在は、政治家はどんなに立派でも、後になってから批判される可能性があるため、今後描かないと決められたそうです」

【3】男性の方が選ばれやすいって本当?

「女性のつるりとした肌より、顔に細かいひげやしわがある方が偽造防止効果が高いため、確かに以前は男性が好まれました。ですが最近は製造技術が発達し、女性が選ばれても問題はありません」

【4】円安&物価高で、紙幣の原価も高騰中

「昨今の円安と物価高により、紙幣の原材料・ミツマタの輸入価格はじめ、インク代などが高騰中。日銀によると、新紙幣1枚当たりの原価は約20.4円で、現行紙幣より13%ほど高くなった計算に」

【5】1万円以上の額の紙幣は登場する?

「議論がなされたこともあったようですが、防犯面を考え実現はしませんでした。記念紙幣として登場する可能性はあるかもしれませんが、キャッシュレスが進むいま、通常紙幣としての流通は難しいでしょう」