円安圧力続く、一時161円90銭台 次の焦点は米雇用統計

AI要約

対ドル円相場が一時38年ぶりの円安水準まで下落するも、その後は買い戻されて1ドル=161円67~77銭となる。

米長期金利の上昇により円安が進むも、経済指標の発表で一転して円高が進む展開も見られる。

米国の雇用統計の発表次第で円安圧力が強まる可能性がある。

円安圧力続く、一時161円90銭台 次の焦点は米雇用統計

 3日の米ニューヨーク外国為替市場で、対ドル円相場が一時1ドル=161円90銭台まで下落した。約38年ぶりの円安水準。ただ、その後は円が買い戻される展開もあり、午後5時(日本時間4日午前6時)時点は前日同時刻より24銭円安・ドル高の1ドル=161円67~77銭。

 根強い物価高(インフレ)が意識されて米長期金利が上昇し、3日朝には円を売ってドルを買う動きが強まった。ただ、その後は、米経済の減速を示唆する経済指標の発表もあり、一転して1ドル=160円70銭台まで円高が進む場面もあった。

 米国では5日に、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ判断に影響を与える雇用統計が発表される。労働市場の底堅さが確認される結果ならば、利下げが遠のくことが意識され、円安圧力が強まる可能性もある。(ワシントン=榊原謙)