65歳以上の無職夫婦世帯「1ヶ月の生活費はいくら?」6月以降は光熱費値上げか

AI要約

6月は年金支給月であり、老後の収入源として重要な年金の受給額には個人差がある。

光熱費の値上げや定額減税の導入により、現代シニアの経済状況は依然として厳しい。

酷暑乗り切り緊急支援により、2024年8月から10月までの電気・ガス料金の一部補助が決定される。

貯蓄平均値は2462万円であり、安心して老後を暮らすためには貯蓄以外の収入が必要とされる。

年金受給者世代の実際の生活費や貯蓄額を通じて、現代シニアの経済状況に迫る。

65歳以上の無職夫婦世帯「1ヶ月の生活費はいくら?」6月以降は光熱費値上げか

6月は2ヵ月に1度の年金支給月でした。

年金は老後の貴重な収入源ですが、そんな年金の支給額は、加入している年金の種類や加入期間によって個人差があります。

また、「電気・ガス価格激変緩和対策事業」が5月末で終了したことを受け、6月以降は光熱費が値上げする見通しです。

6月は「定額減税」もスタートしましたが、現代シニアの生活は依然として厳しい状況が続いています。

今回は、年金受給者世代である65歳以上の暮らしについて、解説していきます。

実際の生活費も紹介するので、ご自身が老後を迎えた際の生活をぜひイメージしてみてください。

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岸田総理は、2024年6月21日の記者会見で「酷暑乗り切り緊急支援」として、8月~10月の電気・ガス料金を一部補助することを決定しました。

この支援措置は2024年5月末でいったん終了しており、6月からの光熱費の高騰が懸念されているところでした。

いずれも具体的な内容については明言されていませんが、これらの措置によって「年末までの消費者物価の押し下げ効果を、措置がなかった場合と比べ、月平均0.5%ポイント以上とするべく検討する」としています。

物価水準が高止まるなか、国を挙げての支援が急務となっています。

これからも日本で暮らしていく私たちにとって、安心して老後を迎えられる国となっていくのでしょうか。

ここからは、実際に年金暮らしをしているシニアたちのお金事情について見ていきましょう。

ではさっそく、65歳以上の世帯における貯蓄額をみていきます。

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」から、平均貯蓄額と中央値をそれぞれ確認します。

 ・貯蓄平均値:2462万円

 ・貯蓄中央値:1604万円

貯蓄額が2500万円を超える世帯の割合は、全体の34.2%とおよそ3分の1を占めています。

その一方で、貯蓄額300万円未満の世帯が15.2%を占めている点は無視できません。

貯蓄がどれだけあれば安心できるのかは世帯によって異なりますが、とくに貯蓄額300万円未満の世帯であれば、安心して老後を暮らすために貯蓄以外の収入が必須となるでしょう。

そんなときにありがたい存在となるのが「公的年金」です。

現代シニアは一体いくらほどの年金を受給しているのでしょうか。