ECB当局者、インフレ減速なら追加利下げへ-ただし急ぐ必要はない

AI要約

欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミストのレーン理事は、インフレ率が来年の2%達成に向けて低下を続ける限り、一段の金融緩和があるとの見解を示した。

レーン氏は追加利下げの可能性に言及し、世界の不透明感やインフレの予想外の展開によって緩和程度が変わるかもしれないと述べた。

ECB政策委員会メンバーのカザークス・ラトビア中銀総裁も金融政策の進め方について述べ、データに基づいて慎重に進むべきだと強調している。

(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミストのレーン理事は、インフレ率が来年の2%達成に向けて低下を続ける限り、一段の金融緩和があるとの見解を示した。

ヘルシンキで行われたコンファレンスに出席したレーン氏は「基本シナリオが維持されるのであれば、確かに追加利下げはあるだろう」と述べた上で、「世界の不透明感考えると、インフレで予想外の展開、あるいはインフレ鈍化のペースが減速するようなことがあれば利下げのスピードも減速するだろう」と続けた。

また同じコンファレンスに出席したECB政策委員会メンバーのカザークス・ラトビア中銀総裁は、金融政策の緩和を急ぐ必要はなく、当局者は一歩ずつ進めていくべきだと述べた。

カザークス氏は「われわれは緩和している」と述べ、「しかし、当然ながらデータに基づき進めていく。景気がどう展開するのかを見極める。急ぐ必要はないと考えている」と続けた。

原題:ECB’s Rehn Sees Bets for Two More Cuts in 2024 as Reasonable (5)(抜粋)

--取材協力:Alice Gledhill、Alexander Weber、Craig Stirling.

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