カナダCPI、予想外に伸び加速-7月追加利下げの可能性後退

AI要約

カナダのインフレ率が予想以上に加速し、追加利下げが難しくなる可能性がある。

5月の消費者物価指数が前年比2.9%上昇し、サービス価格の上昇が主な要因となった。

インフレ指標の伸びが加速したことで、中央銀行は利下げに慎重な姿勢をとる見通し。

(ブルームバーグ): 主要7カ国(G7)として初の利下げに踏み切って3週間足らずで、カナダのインフレ率が予想外に加速した。追加利下げを模索するカナダ銀行(中央銀行)当局者にとって障害となる可能性がある。

カナダ統計局が25日発表した5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.9%上昇と、伸びは前月の2.7%から加速。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値2.6%も上回った。サービス価格の上昇が主に全体を押し上げた。

前月比では0.6%上昇。市場予想の0.3%上昇を上回るとともに、4月の0.5%上昇から加速した。季節調整済みベースでは0.3%上昇。

中銀が重視する2つのコアインフレ指標も伸びが加速。年平均2.85%上昇と、市場予想の2.7%上昇を上回り、下方修正された前月の2.7%上昇から加速した。

今回のデータにより、今年に入って4カ月続いた物価圧力緩和の流れが途絶えた。総合、コア両方のインフレ指標が再加速したことで、中銀当局者はインフレ鈍化の進展後退が一時的なものか見極めるため、来月2会合連続での利下げ実施には慎重になる公算が大きい。

原題:Canada Inflation Quickens to 2.9%, Raising Bar for July Cut (1)(抜粋)

--取材協力:Jay Zhao-Murray、Erik Hertzberg.

(c)2024 Bloomberg L.P.