認証不正「心よりおわび」 トヨタ社長が陳謝 株主総会

AI要約

トヨタ自動車は18日、愛知県豊田市の本社で株主総会を開催し、不正発覚に謝罪。

豊田会長がガバナンス強調し、再発防止に全力を挙げる意向を示す。

株主提案の否決や豊田氏の再任反対の動きもあったが、終了。

認証不正「心よりおわび」 トヨタ社長が陳謝 株主総会

 トヨタ自動車は18日、愛知県豊田市の本社で定時株主総会を開いた。

 佐藤恒治社長は、車の量産に必要な国の認証「型式指定」を巡る不正発覚について「ご心配、ご迷惑をおかけしていることを心よりおわび申し上げる」と陳謝した。豊田章男会長や佐藤社長ら10人の取締役選任など会社側提案の3議案は承認され、1時間51分(前年は1時間56分)で終了した。

 総会には4656人(前年は3774人)の株主が出席。「ガバナンス(企業統治)不全になっていたのではないか」との質問も出た。これに対し、豊田会長は「ガバナンスとは一人ひとりが自ら考え、動くことができる現場をつくることだ」と強調。その上で「私自身が責任者としてトヨタグループの航海をリードする」と述べ、認証不正からの立て直しに全力を挙げる考えを示した。佐藤社長は「会長とともに現場で再発防止にしっかりと取り組む」と誓った。

 認証不正を巡っては、米議決権行使助言会社グラスルイスなどが「2009年6月から(トヨタの)経営トップを務めてきた豊田氏に責任がある」と指摘。総会で再任に反対するよう株主に推奨していた。

 総会ではこのほか、気候変動関連の渉外活動に関する海外機関投資家の株主提案も議論したが、否決された。

 トヨタグループでは日野自動車やダイハツ工業、豊田自動織機に続き、今月に入りトヨタ本体でも認証不正が発覚。豊田会長は今年1月、グループ主要企業の株主総会に株主の立場で出席する意向を表明したが、その後、方針を転換して出席を見送っている。