損保ジャパン 7割超の部・支店で不適切行為 

AI要約

損保ジャパンが企業向け保険の保険料を調整していた問題に関する調査報告書を公表。7割以上の部・支店で不適切な行為が確認された。

報告書によると、96の部・支店が不適切行為を行っており、385の法人が対象となった。違法な情報交換や証拠破棄の事例も明らかに。

経営陣の責任の重さや改革の必要性が指摘され、信頼回復のための業務改善が必要とされている。

企業向け保険の保険料を事前に調整していた問題で、損害保険ジャパンは営業活動をする125の部・支店のうち、7割以上で不適切な行為が確認されたとする調査報告書を公表しました。

これは、企業向け保険の保険料を事前に調整していた問題を受けて損害保険ジャパンが外部の弁護士による調査委員会を設置し、報告書を公表したものです。

報告書によりますと、営業活動を行う125の部・支店のうち7割を超える96で、不適切な行為が確認されたということです。

対象となった法人数は385にのぼり、最も古いものは1968年から行われていました。

また、当時の経営陣が自ら保険の約款などの情報を他社と交換、入手した情報を取締役らにメールで共有していましたが、法務・コンプライアンス部の担当取締役が独占禁止法に違反するリスクがあると指摘すると、メールの削除を指示するなど証拠を破棄する事案も明らかになりました。

報告書では「歴代の経営陣の責任は極めて重い」としたうえで、「不適切行為やその背景にある真因に踏み込んだ構造改革を行わないならば、早晩、同様の不祥事を再発させて社会からの信頼を完全に喪失し、企業として存立が困難になる」と指摘しています。

報告書を受けて、損保ジャパンと親会社のSOMPOホールディングスは「今後の業務改善にいかすことで、お客さまや社会からの信頼回復を目指してまいります」とコメントしました。