敷島製パン小動物混入の犯人は… 生産ラインは今も稼働停止

AI要約

名古屋市に本社を置く敷島製パンのパスコ東京多摩工場で食パンに小動物が混入した問題が発覚

クマネズミの子どもが混入していたことが判明し、商品の自主回収が行われる

再発防止策が講じられ、工場内の対策が進められている

敷島製パン小動物混入の犯人は… 生産ラインは今も稼働停止

 名古屋市に本社を置く大手パンメーカー「敷島製パン」のパスコ東京多摩工場(東京都昭島市)で5月、食パンに小動物が混入した問題が発覚した。原因調査をしていた同社は「工場の外でクマネズミの巣穴が見つかり、工場内に侵入したとみられる」と発表。商品は自主回収を余儀なくされ、生産ラインは今も稼働停止のままだ。

 小動物の混入が見つかったのは、パスコ東京多摩工場で生産した「超熟山型5枚スライス」。敷島製パンは5月7日、同じラインで生産した同商品と「超熟山型6枚スライス」の2商品計10万4000個を自主回収すると発表。その後の調査で、混入していたのは約6センチのクマネズミの子どもだったと明らかにした。

 クマネズミは病原菌を媒介する動物でもあり、同社は工場外部の巣穴と建物の隙間(すきま)を埋めたり、監視カメラを増設したりするなどの再発防止策を講じる。さらに詳しく原因を調べた上で、現在稼働を止めている生産ラインを再開する予定だ。

 今回の問題について、京都大総合博物館の本川雅治教授(53)=動物分類学=は「クマネズミはエサを求めて常に人間生活の周辺に生息しているので地域全体での対策が必要だ」と話す。【真貝恒平】