中国「戦狼外交」担い手、女性報道局長が外務次官に…羽生結弦さんファン向けにSNS投稿したことも 

AI要約

中国政府が外務次官に華春瑩(フアチュンイン)外務次官補兼報道局長を昇格させる人事を発表。華氏は中国の「戦狼外交」を担う人物で、国際社会や米国に対して強硬な姿勢を示してきた。

華氏は報道局長として国際問題に関する批判に対し、中国の立場を強調する一方で、日本のフィギュアスケーター羽生結弦さんのファン向けメッセージも発信した。

秦剛前外相や劉建超党外交部長も報道局長を経て昇進しており、華氏も更なる高位の役職を担う可能性がある。

 【北京=吉永亜希子】中国政府は27日、華春瑩(フアチュンイン)外務次官補兼報道局長(54)=写真=を外務次官に昇格させる人事を発表した。華氏は、敵対的とみなした相手を威嚇する中国の「戦狼(せんろう)外交」の担い手の一人として知られる。

 華氏は2012年、外務省報道官となり、19年に女性として2人目となる報道局長に就いた。新疆ウイグル自治区の人権問題や台湾問題などで国際社会の批判に強硬に反論したほか、中国国内では使用できないX(旧ツイッター)を駆使して対米批判などを繰り返し発信してきた。

 一方で、22年の北京冬季五輪の開催前には、フィギュアスケート男子日本代表だった羽生結弦さんのファン向けのメッセージを日本語で投稿したこともあった。

 昨夏更迭された秦剛(チンガン)前外相や中国共産党の党外交を担う党中央対外連絡部の劉建超(リウジエンチャオ)部長も報道局長を経験して昇進を重ねた。華氏も今後、さらに高位の役職を担う可能性がある。