TikTokで正恩氏をたたえる歌が拡散、韓国当局はアクセス遮断

AI要約

北朝鮮の金正恩総書記をたたえる歌が動画アプリで拡散し、韓国当局が規制に乗り出した。

動画には金正恩を称賛する歌詞を熱唱する市民の映像が含まれ、世界各地の若者がダンスや面白おかしいビデオを投稿している。

韓国では国家保安法に基づき、北朝鮮のアクセスが遮断されているが、YouTube上ではまだ閲覧可能。

TikTokで正恩氏をたたえる歌が拡散、韓国当局はアクセス遮断

(CNN) 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)総書記を「偉大な指導者」「親しみやすい父」とたたえる歌の動画が動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」で拡散し、韓国当局が反韓の「心理戦」と警戒して規制に乗り出した。

韓国のメディア規制当局は20日、この歌へのアクセスを遮断すると発表した。

北朝鮮の朝鮮中央通信によると、宣伝歌は先月、平壌市内に建設された住宅街の完工記念コンサートで披露された。動画では、正恩氏をたたえる歌詞を市民が熱唱している。

TikTokには世界各地から、この歌にダンスや面白おかしい字幕を付けたミュージックビデオが投稿され、再生回数は計200万を超えた。

若者たちは北朝鮮に心酔しているというより、笑いものにしているだけと指摘する専門家もいる。だが韓国の放送通信審議委員会は国家情報院の要請を受け、この歌の動画29本を遮断するとの方針を決めた。

ただし動画サイト「YouTube(ユーチューブ)」上では、22日の時点で韓国から複数のバージョンが閲覧できた。

韓国ではもともと国家保安法に基づき、北朝鮮の政府や報道機関のサイトへのアクセスが遮断されている。

北朝鮮が指導者称賛の宣伝歌を流す例は珍しくないが、これまでのミュージックビデオが自然や風景を映し出していたのに対し、新作の巧みな演出や編集が注目を集めたことは確かだ。

最初から狙った効果だったかどうかは別として、北朝鮮はこの方式が有効だと認識すれば、今後さらに同じようなコンテンツを打ち出そうとする可能性もある。