「爆発したヒズボラ無線機に日本企業『ICOM』商標」

AI要約

レバノンでポケットベル型通信機器が爆発した翌日、携帯型無線機が同時多発テロが発生。ヒズボラが使用する無線機が爆発し、20人死亡、450人以上負傷。

爆発した無線機はICOM IC-V82とみられ、20年ほど前に生産されたもの。ICOMは複製品でないことを主張。

20人が死亡し、450人以上が負傷した無線機の爆発テロ事件は、ポケットベル型通信機器の爆発事件に前日に続くもので、ヒズボラが関与している可能性が高い。

レバノンで数千個のポケットベル型通信機器が同時多発的に爆発した翌日、携帯型無線機(ウォーキートーキー)が爆発する同時多発テロが発生した。

ロイター通信によると、18日(現地時間)、レバノンの首都ベイルートと東部のベッカー高原など各地でヒズボラが使用する携帯型無線機が爆発し、20人が死亡、450人以上が負傷した。爆発が発生すると、ヒズボラ隊員は急いで無線機からバッテリーを取り出して廃棄処分したと、ロイター通信は伝えた。

ロイターはこの日に爆発した無線機の写真を通じて「ICOM」「made in Japan」のラベルが付着しているのを確認したと伝えた。

爆発した無線機のモデル名はIC-V82とみられ、この機種は2014年に段階的に生産が中断されたと、ロイターは説明した。

米日刊ニューヨークタイムズ(NYT)も関連写真3枚と動画1件を分析した結果、爆発した無線機がICOMのIC-V82と識別されたと報じた。ただ、ヒズボラがこの無線機をどこで購入したかは確認さえていないと、NYTは伝えた。

ICOM側は爆発した無線機は複製品とみられ、ICOMで作られた製品ではないという立場を明らかにした。

ICOMの米国子会社の営業担当役員はAP通信に「それらは我々の製品でないということを保証できる」とし、V82モデルは20年ほど前に生産されたものであり、かなり以前に生産が中断されていると説明した。

この日、レバノン東部ベッカー高原と首都ベイルート郊外などでヒズボラが通信手段として使用していた無線機が連鎖爆発し、20人が死亡、450人以上が負傷したと、レバノン保健省が明らかにした。

無線機はベイルートの葬儀場でも爆発したが、この葬儀場には前日に発生したポケットベル型通信機器の爆発で死亡したヒズボラ隊員の遺体が安置されていて、弔問客が訪れている状況だった。

ロイターは自社のある記者が当時葬儀場でヒズボラ隊員がまだ爆発していない無線機から急いでバッテリーを取り出して投げるのを目撃したと伝えた。

前日に数千個のポケットベル型通信機器が同時多発的に爆発した事件による死亡者は12人、負傷者は約2800人という。