米東海岸の港湾スト、実施されれば直ちに供給網混乱も=仏海運大手幹部

AI要約

フランス海運大手CMA CGMの北米事業を率いるCEOは、米東海岸とメキシコ湾の港湾労働者がストライキを実施した場合、米国内の物流が混乱する可能性があると述べた。

米国内の約半分の輸入を扱う港湾が影響を受け、小売業者や製造業者は対策を取っている。

物流の専門家は、排他的経済領域に依存している欧州やインドからの輸入品が最も影響を受けると指摘している。

米東海岸の港湾スト、実施されれば直ちに供給網混乱も=仏海運大手幹部

Lisa Baertlein

[ロサンゼルス 18日 ロイター] - フランス海運大手CMA CGMの北米事業を率いるジョージ・ゴールドマン最高経営責任者(CEO)は18日、米東海岸とメキシコ湾の港湾労働者が10月1日にストライキを実施した場合、直ちに米国内の物流が混乱する恐れがあるとの見方を示した。

ニューヨーク/ニュージャージー、ヒューストンなどの計36港で働く4万5000人を代表する国際港湾労働者協会(ILA)は今月30日午前0時に現行の6年契約が満了する際に新たな労働協約が結ばれていない場合、作業を停止すると宣言している。

CMA CGMは、ILAと交渉している雇用主グループである米海事同盟に加盟している。

影響を受ける可能性のある港湾は、米国の輸入の約半分を扱っている。心配な小売業者、製造業者などは、稼働を休止した施設で貨物が停滞する可能性を減らすために貨物の一部を米西海岸に移している。

海事調査会社シーインテリジェンスのアナリストは、1日のストによる停滞を解消するのに4日から6日かかると見積もっている。2週間のストの場合、港湾が通常業務に戻るのは2025年にずれ込む恐れがあるという。

物流の専門家は、大西洋を横断する直行ルートに依存している欧州、インドなどから運ばれる商品が最も影響を受けると指摘した。

一方、取扱量が最大級の米西海岸の港に運ばれる輸入品は急増している。