中国が台湾産農水産物の関税免除停止、「経済的威圧」と大陸委

AI要約

台湾の大陸委員会は、中国が台湾産農水産物に対する関税免除を停止したことを経済的威圧と非難。両者の関係改善には寄与しないと主張。

中国財政省は、台湾産品への関税免除停止を表明し、台湾の差別的措置を批判。台湾農民・漁民・市民の怒りを引き起こすと大陸委は声明。

台湾農業部は、中国の非関税障壁に対抗し、他市場への輸出を促進する意向を表明。農業は台湾南部で重要な産業であるが、中国は台湾の独立派総統を嫌悪している。

中国が台湾産農水産物の関税免除停止、「経済的威圧」と大陸委

[台北 19日 ロイター] - 台湾で対中国政策を担当する大陸委員会は19日、中国が台湾産農水産物に対する関税免除措置を停止したことについて、「経済的威圧」であり、関係改善に資するものではないと非難した。

中国財政省は18日、台湾から輸入される生鮮果物、野菜、水産物など34品目に対する関税免除を25日から停止すると発表。「台湾が大陸産品の輸出に対する禁止・制限といった差別的措置を一方的に採用したことは両岸の経済貿易協力を深刻に阻害している」とした。

大陸委はこれに対し「台湾の農民・漁民と一般市民の怒りを招くだけだ」とする声明を出した。

また、台湾農業部(省に相当)はこれとは別に、中国はすでに台湾産農産物に対して非関税障壁を設けているとして、中国以外の「高消費」市場への輸出を引き続き促進すると表明した。

農業は台湾経済の主要産業ではないものの、与党・民進党の基盤となっている台湾南部では盛んに行われている。中国は5月に就任した台湾の頼清徳総統を「独立派」だとして嫌悪している。