「トランプ氏が負けたらより大きな暴力や衝突も」アメリカ政治学者が懸念 共同通信社・太田氏が解説

AI要約

アメリカ南部フロリダ州で、トランプ前大統領を銃で狙った暗殺未遂事件が発生し、FBIが捜査を開始。

トランプ氏は過去にも銃撃事件を経験し、アメリカ社会の混乱が続いている。

専門家は今後のアメリカの混乱と暴力行為に懸念を示している。

「トランプ氏が負けたらより大きな暴力や衝突も」アメリカ政治学者が懸念 共同通信社・太田氏が解説

アメリカ南部フロリダ州で、トランプ前大統領を銃で狙ったとみられる事件があり、FBIは、暗殺未遂事件とみて捜査を開始しました。

トランプ氏はことし7月、東部ペンシルベニア州で演説中に銃撃を受け、耳を負傷していて、2度目の暗殺未遂事件とみられます。

これについてnewsランナーのコメンテーターで、共同通信社の太田昌克編集委員は自身の取材を交えて、大統領選後も見据えたアメリカ社会の混乱について解説しました。

【共同通信社 太田昌克編集委員】「(7月の)暗殺未遂の直後に、アメリカのテロの専門家を取材したら、『この手の事件がもっと早くに起きなかったことが、むしろ驚きだ』って言っていたんです。私はこれに驚きました。リスクが高かったということなんです。

まずアメリカは銃社会です。それからこれだけ分断があおられている。しかもSNSで、それぞれが『フィルターバブル』で盛り上がっている。聞く耳を持たないという人もいるわけです。

そこで大統領選挙が盛り上がっていく中で、こういう事件が起きたと」

※「フィルターバブル」…インターネットで、検索サイトなどが利用者個人の検索履歴やクリック履歴を分析し学習することで、個々の利用者にとって見たい、知りたいという情報が優先的に表示され、利用者の観点に合わない情報からは隔離され、自身の考え方や価値観の「バブル(泡)」の中に孤立するという情報環境。(「情報通信白書」より)

【共同通信社 太田昌克編集委員】「先週には、国際政治学者のイアン・ブレマーさんという大変著名な方を取材したんですけども、『むしろこれからの方が心配』って言うんですね。

トランプ氏が負けた場合、大統領選後に『選挙が盗まれた』って言って、敗北を受け入れない。そうなるとアメリカ国内は、より大きな暴力や、衝突が起きるんじゃないかっていうふうに心配していました」

2020年12月に実施された大統領選挙では、バイデン氏が勝利したものの、敗北を認めないトランプ氏の支持者たちが議会を襲撃する事件が起きていました。

(関西テレビ「newsランナー」2024年9月16日放送)