住民「孫から離れられない」6月にも“母子襲撃”中国で日本人学校の男児刺される

AI要約

中国南部・深センで日本人学校の男子児童が刃物で襲われてけがをした事件が発生。

事件の背景やいくつかの関連事件について述べられている。

日本大使も事件に対して強い申し入れを行い、中国側の対応を要請。

住民「孫から離れられない」6月にも“母子襲撃”中国で日本人学校の男児刺される

中国南部・深センで18日午前8時ごろ、日本人学校の男子児童1人が通学中に、男に刃物で襲われてけがをしました。中国では、江蘇省蘇州でも6月に日本人の母子が切り付けられる事件が起きたばかりです。

襲われた10歳の男子小学生は、現地の日本人学校に親と一緒に登校中だったといいます。児童を刃物で刺したとして捕まったのは、44歳の男。駆け付けた当局に身柄を確保されたということです。

IT関連企業などが集まる深センには、3600人ほどの日本人が暮らしています。児童が通う日本人学校には、日本国籍を持つ小中学生約270人が在籍しています。

現場近くの住民

「孫を外に連れて出る時、孫から一歩も離れられない。このような事件に触れるたびに怖くて。今の社会はどうなっているのか恐ろしく感じる」

襲われた児童は夜になっても病院で治療中です。

日本人学校に関連する事件は6月にも。東部・蘇州市では、スクールバスを待っていた日本人の親子が、男に切り付けられて負傷。止めようとした中国人女性が刺されて死亡しました。動機は明らかになっていません。

9月18日は、満州事変のきっかけとなった『柳条湖事件』が起きた日でもあります。1931年、旧日本軍が南満州鉄道を爆破。これを中国軍のしわざだとした旧日本軍は軍事行動を起こし、中国東北部を占領。満州国の建国につながりました。

中国で9月18日は『国恥の日』とされていて、反日感情が高まりやすい日でもあります。現地メディアは朝から関連行事の様子を放送していましたが、18日朝の事件との関連は不明です。

中国政府は、容疑者の取り調べが続いているとして、動機などを明らかにしていません。

中国外務省 林剣報道官

「中国は法治国家です。日本を含め各国の人々が、中国で旅行・留学・ビジネス・生活することを歓迎している。引き続き有効な措置を取り、中国にいる外国人の安全を守る」

金杉大使は18日夜、異例の取材対応をしました。

金杉憲治駐中国大使

「今年の6月の蘇州の事案に加えて、今回こうした事件が起きたことは本当にじくじたる思いである。東京で岡野外務次官が呉江浩大使を招致して強い申し入れを行った。在留邦人の安全・安心というのが確保されなければ、日中関係の根本にも関わる話なので、中国側としてしっかり対応してほしい」