「アフリカ2枠」の新設支持 安保理常任理事国の拡大 米大使

AI要約

米国の国連大使が、国連安全保障理事会の改革を提案し、アフリカ枠2議席の新設や非常任理事国の設置を支持する意向を表明した。

アフリカ諸国の声をより反映させるための改革が必要と主張し、安保理のアフリカ関連議題の割合の高さを指摘した。

改革案は、アフリカ諸国や新興・途上国への影響力拡大と、中ロに対抗する狙いがあるとされている。

 【ニューヨーク時事】米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は12日、機能不全が指摘される国連安全保障理事会について、現在5カ国の常任理事国を拡大し、アフリカ枠2議席の新設を支持すると表明した。

 島しょ国を対象とした非常任理事国(任期2年)の議席を設けるべきだとも述べた。

 米高官によると、安保理が昨年開いた会合の3分の1超がアフリカ関連だった。アフリカ諸国には現在、非常任理事国10カ国のうち3議席が割り当てられているが、米シンクタンクで講演したトーマスグリーンフィールド氏は「(現行制度では)アフリカの知識や声を十分に生かせない」と主張。改革が必要だと訴えた。

 ウクライナに侵攻するロシアを非難する一方、パレスチナ自治区ガザへの攻撃を続けるイスラエルを擁護する米国に対し、アフリカ諸国の不信感は根強い。今回の改革案表明には、こうした不満を和らげるとともに、アフリカを含む新興・途上国「グローバルサウス」で影響力拡大を図る中ロに対抗する狙いがありそうだ。