中国、カナダ産菜種の反ダンピング調査開始へ EV関税に対抗

AI要約

中国商務省がカナダから輸入する菜種に関する反ダンピング調査を開始する計画を明らかにした。

カナダは中国から輸入する電気自動車(EV)に対して関税を課すと発表し、中国も報復措置を検討している。

カナダは世界最大の菜種輸出国であり、中国は菜種の世界最大の輸入国である。双方の関係は今後注目される。

中国、カナダ産菜種の反ダンピング調査開始へ EV関税に対抗

Mei Mei Chu

[北京 3日 ロイター] - 中国商務省は3日、カナダから輸入する菜種について反ダンピング(不当廉売)調査を開始する計画を明らかにした。カナダが中国から輸入する電気自動車(EV)に関税を課すと発表したことを受けた措置。

カナダは先週、米国や欧州連合(EU)の動きに足並みをそろえ、中国から輸入するEVに100%の関税を課すと発表。中国製の鉄鋼とアルミニウムについても25%の関税を課す方針を示した。

商務省報道官は「多くの関係者の反対や説得にもかかわらず、カナダが中国からの輸入品に対して取った差別的で一方的な制限措置を強く非難し、断固として反対する」と表明。中国は自国企業の正当な利益を守るために必要な措置を講じると述べた。

カナダは食品やバイオ燃料に使用される菜種の世界最大の輸出国で、中国は世界最大の油糧種子輸入国だ。

同省は「カナダの中国向け菜種輸出は大幅に増加し、不当廉売が疑われる。2023年には34億7000万ドルに達し、数量は前年比170%増加、価格は継続的に下落している」と指摘。「カナダ側の不公平な競争の影響で、中国国内の菜種関連産業は損失を被り続けている」とした。

報道官はカナダ製の一部化学品についても反ダンピング調査を開始すると述べた。また、カナダ側の関連慣行について世界貿易機関(WTO)の紛争解決メカニズムに訴える意向を示した。