トラブル続きのボーイング製「スターライナー」、9月に無人で地球へ帰還

AI要約

米ボーイング製の有人宇宙船「スターライナー」が国際宇宙ステーションにドッキングしたままであったが、無人で帰還することが決定された。地球への帰還は9月6日に予定されており、宇宙飛行士2人は滞在を継続する。

NASAはスターライナーに問題があることから、有人ではなく自動での帰還が選択された。地上の管制センターや遠隔操作チームが関与し、安全な帰還を目指す。

ボーイングにとってはスターライナーのトラブルがさらなる打撃となる可能性があるが、宇宙ステーションに到着した宇宙飛行士は別の有人宇宙船での帰還を見込んでおり、スペースXの「クルー・ドラゴン」を利用する予定だ。

トラブル続きのボーイング製「スターライナー」、9月に無人で地球へ帰還

(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は、6月に国際宇宙ステーションにドッキングしたままになっていた米ボーイング製の有人宇宙船「スターライナー」を、9月6日に無人で帰還させると発表した。

スターライナーは米東部時間の6日午後6時ごろ同ステーションを離れ、約6時間かけて地球に接近、米ニューメキシコ州のホワイトサンズ宇宙港に午前0時ごろ着陸する予定。

スターライナーに搭乗して6月5日に宇宙ステーションに到着した宇宙飛行士2人は、そのまま滞在を継続する。

NASAはスターライナーについて、ガス漏れや推進システムの問題が懸念され、乗員を搭乗させた場合の安全性を保障できないと判断した。

NASAは29日、スターライナーは地上の管制センターが制御して、完全自動で帰還させると説明。「必要があれば地上のチームが遠隔操作で安全なドッキング解除と大気圏突入を行い、パラシュートを使って米南西部に着陸させる」とした。

もしもスターライナーにトラブルが発生したり、NASAが最終的に有人宇宙船の認定を見送ったりした場合、ただでさえ評判が傷ついているボーイングにとってはさらなる打撃になりかねない。

スターライナーで6月に宇宙ステーションに到着した2人の宇宙飛行士は、スペースXの有人宇宙船「クルー・ドラゴン」で帰還する見通しだが、帰還は早くても来年2月になる。