ガザでポリオ感染乳児の母親「解熱後歩けなくなった」

AI要約

ガザ地区でポリオ感染の乳児、治療が困難な状況に

医療施設の破壊により予防接種が受けられなかった問題

ポリオ予防のためのワクチン到着、接種が始まる見通し

ガザでポリオ感染乳児の母親「解熱後歩けなくなった」

 イスラム組織ハマスとイスラエルの衝突により衛生環境が悪化するガザ地区で、ポリオに感染した乳児の母親が「息子は熱が下がったあと歩くことも出来なくなった」と訴えました。

「息子は歩くことも這うことも普通にできました。熱が下がったあと、すべてが出来なくなりました」(ラフマンくんの母親、以下同)

 生後11カ月のアブドゥル・ラフマンくんは、発熱と嘔吐の症状が出て、2週間点滴と抗生物質を投与しましたが、その後の検査でポリオに感染していると確認されました。ガザ地区のほとんどの医療施設が破壊されたため、予防接種を受けることが出来なかったということです。WHO(=世界保健機関)はパレスチナでは25年ぶりの感染例だとしています。

 ラフマンくんは現在、両親や8人の兄弟と狭い避難テントに身を寄せほとんど寝て過ごす日々だといいます。

「ご覧の通りテントでの私たちの生活は非常に劣悪です。息子がガザの外で治療を受けられれば、元の健康な状態に戻れるかもしれない」

 ガザ地区では衛生環境の悪化でポリオの蔓延に危機感が高まっています。26日には120万回分以上のワクチンが到着し、今後、接種が始まる見通しです。(ANNニュース