「中国の国旗がない!」パリで中国人が大騒動を起こし、台湾と中国が激しく対立していた!

AI要約

中国のインフルエンサーがパリの台湾系ホテルで「中国の国旗がない」と抗議し、不買運動を煽り、オンラインテロが波紋を広げている。

チャン教官の動画投稿をきっかけに、中国人の敵意を煽る動きが広がり、各地のホテルに不当な抗議電話が殺到した。

騒動をめぐり、中国国民と台湾系人々の意見が対立し、政府の姿勢にも影響が及んでいる。

「中国の国旗がない!」パリで中国人が大騒動を起こし、台湾と中国が激しく対立していた!

中国のインフルエンサーが、フランス・パリの台湾系ホテルで「中国の国旗がない」と抗議し、不買運動を煽ったオンラインテロが、かなり波紋を広げている。中国のオンラインユーザーたちが、各地のホテルに電話、「中国旗を掲げているか」と問い合わせ、期待した回答がないと「ここにも泊まるな」と呼びかける騒動を引き起こしている。

発端は8月16日、中国人旅行動画配信者のインフルエンサー、チャン教官(張教官)の動画投稿で、オリンピック開催中、台湾系ホテルチェーンのエバーグリーン・ローレル・ホテルに飾られた万国旗に、台湾の旗はあっても中国の国旗がなかったことに憤慨。

わざわざフロントに抗議し、すでに料金を支払い済みの宿泊を取りやめ、出ていく様を配信した。

さらにはチャン教官は、「ホテルで働く中国籍のコックに聞いたら、万国旗にあった中国旗を支配人が排除するよう命令したと言っていた」、「ホテル側は万国旗を買ったときから中国旗が含まれていなかったと言い訳した」、「中国旗を渡すのでかけてほしいと言っても、権限がないと断られた」などと次々に伝え、中国人の敵意を煽った。

これによりオンラインユーザーたちが「台湾の独立を阻止しよう!」、「台湾系ホテルや企業を全部調査しよう!」などと呼びかけ、各地の無関係なホテルにまで迷惑な電話が鳴り響く事態になった。

万国旗が飾られてもいなかったマレーシアのペナン島にあるエバーグリーンにも抗議電話があったらしく、筆者の取材に「いきなり反逆者と叫ぶ電話を受けた」とある従業員は語った。中国の大手旅行会社など複数の予約サイトでは、エバーグリーン系列の予約受付を中止する事態となった。

この事態にエバーグリーンは公式サイトに謝罪文を掲載し、創業者が中国・台湾の貿易に貢献したことや、両者の平和な発展を希望することを伝えた。

ただ、もともと近年の中国政府による台湾への独立防止の強い姿勢が、中国国民を扇動していたことでもあり、騒動は収まらず。中国の公営メディアまでがエバーグリーンが公式サイトで中国と台湾を並列表記していたことなどを報じており、中国のSNSを見ると「中国政府は、反逆的な台湾企業を武力行使で一斉攻撃するべき」、「もし政府が動かないなら我々の手で攻撃を仕掛けよう」という過激メッセージもあった(双方とも現在は削除されている)。

対して台湾系と見られる人々の投稿では、「さっさと消えろ、誰もおまえらにこのホテルの滞在を頼んでいない。中国系ホテルに行けばいいだろ」、「中国人のマナーの悪さが露呈しただけ」、「国旗がない程度で泊まらないなんて、むしろホテル側にとって良かったこと」との反論が多数。

一方、こうした動きを冷ややかな目で見る人々もいて、「インフルエンサーのアクセス稼ぎに反応するのは愚か」、「ホテルの装飾は自由ではないか」、「政府が揉めても、人々までが揉める必要はない」、「国民の愛国心を悪用したビジネスは、決して中国を偉大にしない」など、中国と台湾、双方で見られた。

エバーグリーンは中国人客にも人気があるため「私は気にしないで宿泊する」という中国人の投稿もあった。