中国で相次ぐ襲撃 「国恥の日」に10歳男児刺され死亡 中国人も献花「坊やごめんね」

AI要約

中国・深セン市で、日本人学校に通う10歳の男子児童が刃物を持った男に襲われ、死亡した事件が発生。市民が犠牲者を悼み、花束を手向ける中、当局は容疑者を確保。背景や動機は不明。

現場では、警察や救急車が駆けつけ、男児は病院に搬送されたが手術の結果死亡が確認された。犯行に至る詳細は明らかにされていない。

日本政府は日本人の安全確保と再発防止を強く求め、中国側に協力を要請。事件の背景や犯行動機が明らかになることが待たれる。

中国で相次ぐ襲撃 「国恥の日」に10歳男児刺され死亡 中国人も献花「坊やごめんね」

 中国・深セン市で、日本人学校に通う10歳の男子児童が登校中に刃物を持った男に襲われた事件です。19日、男子児童の死亡が発表されました。

 この事件を受けて、中国に家族を連れて駐在している従業員に一時帰国を認める企業も出てきています。

深セン日本人学校 塚本昌夫校長

「兄弟思いで、動物が好きで、命を大切にする…お子さん。とてもドッジボールが大好きな子、活発な子、元気な子」

 登校中の10歳の児童が襲われ死亡するというショッキングな事件。現場には亡くなった男児を悼み、花束を手向ける市民が次々と訪れていました。

 一緒に添えられたカードには「坊やごめんね」「天国には暴力がないことを」などのメッセージがありました。

 一方で、手向けられた花束を警備員が金属探知機のようなもので検査し、回収していく様子も。

献花に訪れた女性

「私も子どもを持つ1人の母親なので、自分の子どもが亡くなったのと同じぐらいの気持ちです」

献花に訪れた男性

「日本のみなさんに、すべての中国人はこうじゃないと分かってほしいと思います」

 現場では、何が起こっていたのでしょうか?

事件を目撃した女性

「ここです。私が来たときは、警察と救急車はすでにここに来ていました。だんだん人が集まってきて、武装警察も来ました」

 登校中の親子が日本人学校の校門からおよそ200メートルの場所に差し掛かった、その時、男児が44歳の男に腹部を刺されました。

 男児を刃物で刺した男は駆け付けた当局に身柄を確保されましたが、犯行に及んだ背景や動機についてはいまだ発表がありません。

金杉憲治 駐中国大使

「容疑者は前科がある人間で、あくまでも個別の事案だと説明がありました。一番知りたいのは日本人が狙われていたのか、さらには日本人学校が狙われていたのか、そこを知りたい」

 事件を目撃した中国人女性によると、男が取り押さえられるなか、男児は点滴をつけてすぐに救急車で運ばれたといいます。

 19日未明まで手術が続けられていましたが、病院で死亡が確認されました。亡くなった男児は日本国籍で、父親が日本人、母親が中国人でした。

岸田文雄総理大臣

「このような事案、二度と繰り返してはなりません。日本人の安全確保と再発防止、中国側に強く求めていくと同時に日本政府としてもできることすべて行っていかなければならない」