米オープンAI、加州法案に反対 規制で技術革新阻害を懸念

AI要約

米オープンAIがカリフォルニア州議会のAI規制法案に反対意見を表明。同社は連邦レベルでの規制を主張し、技術革新の阻害を懸念。

法案は大量殺人やサイバーセキュリティーに絡む問題防止を目的とし、AIモデル開発企業に安全対策や監査義務付け。民事裁判権限も付与。

オープンAIはAIのリスク管理と希少人材の重要性を訴え、連邦と州での競争による政策効果低下を警告。

 【シリコンバレー時事】生成AI(人工知能)「チャットGPT」を手掛ける米オープンAIは21日、米カリフォルニア州議会で審議中のAI規制法案への反対意見を表明した。

 AIによる「重大な損害」防止のため安全対策の実施などを義務付ける法案だが、同社はAIが産業競争力や安全保障に影響することから連邦レベルでの規制を主張。技術革新が阻害されるとの懸念を示した。

 同法案は、大量殺人や深刻なサイバーセキュリティーに絡む問題の防止が目的。大規模なAIモデルの開発企業には、完全停止機能を含む安全対策の実施に加え、外部監査を義務付ける。また、人的被害などが生じた場合、州司法長官に民事裁判を起こす権限も持たせる。

 オープンAIはスコット・ウィーナー州上院議員に書簡を送り、AIのリスク管理に携わる希少な人材を州と連邦で奪い合えば「安保上の脅威や重大な危害に対する政策が効果的ではなくなる」と強調した。