「五星旗の乱」…「中国国旗掲揚しなかったから」台湾系ホテル「追放」テロ(1)

AI要約

最近、台湾系ホテルが中国国旗の掲揚を拒否したことに端を発したオンライン不買運動が中国全体に拡がり、中国側の恐怖統治に対する台湾人の不安が高まっている。

中国人旅行インフルエンサーの告発から始まったホテル不買運動が中国官営メディアの報道を経てさらに拡大し、中国プラットフォーム企業が関連サービスを中断するなど深刻化している。

最終的に、ホテル側は謝罪声明を出す事態となり、創業者の理念を尊重し両岸関係の平和発展を願う姿勢を示した。

「五星旗の乱」…「中国国旗掲揚しなかったから」台湾系ホテル「追放」テロ(1)

中国の「台湾締め付け」が官民問わず全方向に拡散している。最近では台湾系ホテルチェーンが中国国旗である五星紅旗の掲揚を拒否したとし、オンライン不買運動まで起きた。中国当局の「恐怖統治」で台湾人の中国脱出が急増するなど台湾側が感じる不安も高まっている様相だ。

16日、香港明報などによると、最近台湾系ホテルに対するオンラインテロはある中国人旅行インフルエンサーの投稿が発端となった。「張教官的有趣人生」(以下、張教官)というIDを使う該当インフルエンサーが微博にフランス・パリにある台湾系ホテル「エバーグリーン・ローレル・ホテル」がパリオリンピック(五輪)期間に中国の国旗掲揚を拒否したとオンラインに告発しながらだ。弱り目にたたり目で、このホテルの公式サイトに中国と台湾が分けて表記されているという中国官営メディアの報道まで出てきた。

ついに中国ネットユーザーの不買要求が暴走し、中国のプラットフォーム企業が該当ホテルをオンラインから追放する事態に広がった。これに対して中国当局が公式反応を出さない中で、台湾メディアは「五星旗の乱」としながら中国国旗リスクを懸念した。

張教官は自身の微博アカウントに「11日、パリのエバーグリーン・ローレル・ホテルにチェックインする過程でロビーの天井に掲げられた万国旗の中に中国の国旗である五星紅旗がないことを発見した」という内容の動画掲示物を13日に投稿した。続いて「(携帯した同じ大きさの)五星紅旗を無料で渡すのでかけてほしいと要請したが、職員は責任者が休暇中なので自分には決める権限がないとし拒絶された」と主張した。

張教官はまた「ホテル飲食店で働く中国国籍のコック長に聞いた」とし「五星紅旗が本来万国旗の中にあったが、台湾人支配人が排除するよう要求した」とした。あわせて「すでに支払ったホテル宿泊費を諦めて当時撮影した動画を公開する」と明らかにした。

張教官は翌日も類似の動画を投稿した。ホテル支配人が万国旗を購入した当時から中国国旗が入っていないとし、飾る権限はホテルが持っていると主張する内容だった。この過程で中国人コック長はホテル宿泊客の60~70%が中国人観光客だと主張し、ホテル支配人は5%にすぎないと反論したという。

中国の人々はこの2番目の動画に強く反発した。ネットユーザーは「エバーグリーン系のホテルには泊まるのをやめよう」「台湾独立反対」などのコメントを載せてホテル不買運動に出た。一部では五星紅旗掲揚を巡って台湾企業を全数調査するべきだという主張まで展開した。

この騒ぎを拡大させたのは中国官営メディアだった。15日、官営中国新聞社傘下の「国是直通車」は上海のエバーグリーン・ローレル・ホテルの公式サイトが中国と台湾を並列で表記していると報じた。事実上、台湾を独立国として表記したという抗議だった。

また、オンラインでは「エバーグリーン航空会社の上海事務所公式サイトが中華民国の年号を使っている」と指摘するなど、一日中エバーグリーン関連のイシューが中国SNSを埋め尽くした。

結局、中国プラットフォーム企業もこのような時流に便乗し始めた。中国最大のインターネット旅行会社であるシートリップ(Ctrip)は、上海をはじめマレーシア・ペナン、タイ・バンコクのエバーグリーン・ローレル・ホテルの予約サービスを中断し、高徳と百度の地図サービスが上海エバーグリーンホテルの表記を削除した。生活情報案内プラットフォーム「大衆点評」は上海チェーンの飲食店を「営業停止」と表示した。

最悪の事態に拡大したことを受け、上海エバーグリーン・ローレル・ホテルは公式サイトに謝罪声明を掲載した。声明では「パリ支店の仕事の処理が軽率だった」とし、顧客に不快な思いをさせたことに対して陳謝した。声明はまた「エバーグリーングループの創業者・張栄発は生前に両岸の経済貿易協力に全力を尽くした」とし「ホテルは当時の理念を尊重し、両岸関係が平和に発展して両岸人民が今後前進していくことを希望する」と強調した。