7月、熱中症で4人死亡 県内、過去5年で最多

AI要約

石川県内で7月に4人が熱中症で死亡。今年は例年より暑さが厳しく、8月にも犠牲者が出始めた。

死者の多くは屋内でエアコン不使用で体調を崩しており、小まめな水分補給や軽い運動が重要と呼び掛け。

これまでの5年間で8月が熱中症死者数が最も多く、今年も既に死者が確認されている状況。

7月、熱中症で4人死亡 県内、過去5年で最多

  ●屋内3人エアコン不使用、救急搬送されず

 石川県内で7月に40~80代の男女4人が、熱中症が原因で死亡していたことが15日、県警への取材で分かった。過去5年の7月と比べて最も多く、今年8月は既に少なくとも1人が亡くなっている。例年、熱中症による死者は8月に増える傾向がある。専門家は、連日の酷暑で汗腺が疲労し、うまく汗をかけない状態に陥る危険性を指摘。小まめな水分補給や軽い運動などの対策を呼び掛けている。

 石川県警によると、検視や司法解剖の結果、7月に熱中症で亡くなったと判明したのは、40代の男性1人と、50代の男性2人、80代の女性1人。このうち40代男性をのぞく3人は自宅など屋内で体調を崩した。いずれも発見時にエアコンは使用していなかった。

 80代女性以外の3人は、救急搬送されなかったとみられ、消防が取りまとめる熱中症の死者には含まれていない。

 県警の調べでは、過去5年間で7月に熱中症で亡くなった人は、2023年が2人、22年0人、21年1人、20年0人、19年0人。いずれの年も月別では8月の犠牲者が最も多く、23年は8月だけで6人が亡くなっている。

 今年は8月5日に輪島市内で農作業中の70代男性が田んぼで倒れているのが見つかり、医療機関へ搬送後に死亡が確認された。その後、死因は熱中症と判断された。

 熱中症で4人が犠牲となった今年の7月は例年より暑さが厳しく、金沢地方気象台によると、7月の金沢の猛暑日(35度以上)は5日間で、過去10年で最も多かった。