ゼレンスキー氏当初承認か ガス管破壊工作、米報道

AI要約

ウクライナ軍高官らが、ロシア産天然ガスをドイツに送る海底パイプライン「ノルドストリーム」で起きたガス漏れを狙い、破壊工作を計画。計画を知ったゼレンスキー大統領は中止を命じたが、軍高官らが実行。

ウクライナのダイバーが爆発物を仕掛けた疑いで逮捕状を取られるも逃走。計画主導は軍総司令官で、エネルギー供給を遮断しようとしていた。

ウクライナ当局の関与は否定されており、現在は駐英大使を務める軍総司令官は関与を否定。

 【ベルリン共同】2022年9月にロシア産天然ガスをドイツに送る海底パイプライン「ノルドストリーム」で起きたガス漏れを巡り、米紙ウォールストリート・ジャーナルは14日、ウクライナ軍高官らが破壊工作を計画し、ゼレンスキー大統領も当初承認していたと報じた。ゼレンスキー氏は計画を知った米国に促されて中止を命じたが、軍高官らが計画を遂行した。

 ドイツ検察は6月、爆発物を仕掛けた疑いでウクライナ人ダイバーの男の逮捕状を取った。居住地のポーランドに逮捕を求めたが、男はウクライナに逃走し、逮捕は困難とみられる。

 報道によると、計画を主導したのは軍総司令官だったザルジニー氏。エネルギー供給により欧州からロシアにもたらされる利益を断つことが目的だった。米中央情報局が計画を知り、中止を求められたゼレンスキー氏がやめるよう命じたが、計画は実行された。

 ウクライナ当局の関与はこれまでも取り沙汰されており、ゼレンスキー氏は否定している。現在は駐英大使を務めるザルジニー氏はウォールストリート・ジャーナルの取材に関与を否定した。