【特派員オンライン】名残惜しい政敵の退場

AI要約

トランプ前米大統領(78)は、バイデン大統領(81)の選挙戦からの退場を名残惜しく思っていない。トランプ氏はバイデン氏との再対決を恋い焦がれていたが、新たなライバルであるハリス副大統領の台頭に戸惑っている。

トランプ氏は勝利への自信を深めていたが、ハリス副大統領の支持者獲得と民主党の劣勢逆転に困惑しており、攻撃的な言動が目立っている。

高齢批判を攻撃材料として利用していたトランプ氏だが、自らの言動が攻撃対象となっている可能性もある。

【特派員オンライン】名残惜しい政敵の退場

 トランプ前米大統領(78)ほど、バイデン大統領(81)の選挙戦からの退場を名残惜しく思っている人はいないだろう。

 「いんちきジョー(・バイデン氏)を(民主党候補に)戻そうという動きがある」と自身の交流サイト(SNS)に投稿したかと思えば、先日の記者会見では「彼の出馬する権利が奪われ、信じられない」と叫び、憲法違反だとも訴えた。

 それだけ81歳の政敵との再対決に、恋い焦がれていたのかもしれない。6月末のバイデン氏との討論会以降、トランプ氏は勝利への自信を深めていた。さらに暗殺未遂事件で国民の同情を引き寄せ、共和党大会では勝ち誇ったような表情だった。

 それが一転。59歳の新たなライバルが現れ、情勢は一変。ハリス副大統領は支持者を熱狂させ、民主党の劣勢をひっくり返した。トランプ氏はこの変化に戸惑っているようで、人格攻撃に加えて、最近は女性を侮辱する表現を使っているという。

 星条旗の前に拳を突き上げた数週間前とは打って変わり、今では支離滅裂な言動が目立ち始めたトランプ氏。攻撃材料だった高齢批判が、自らにブーメランとなって戻ってくるかも。