金正恩氏 最新型マイバッハSUVを入手＝制裁「抜け穴」改めて露呈
北朝鮮の金正恩国務委員長が最上級ブランドのマイバッハSUVを利用していることが確認された。
車両のナンバープレートには朝鮮戦争の勝利を祝う日付が入っており、金正恩氏は新しいモデルのSUVを手に入れたとみられる。
制裁決議にもかかわらず、北朝鮮への輸送機器の移転が行われていることが示唆されている。
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長（朝鮮労働党総書記）が韓国で4か月前に発売されたメルセデス・ベンツの最上級ブランド「マイバッハ」の多目的スポーツ車（SUV）を利用していることが12日、確認された。
朝鮮中央通信は10日付で、金正恩氏が8～9日に北西部の平安北道の豪雨被害を受けた現場を視察した様子を報じたが、このとき公開された写真に車両が写り込んでいた。
写真は大きく扉が開かれた専用列車の車内から演説する金正恩氏を撮ったもので、車両は列車に積まれていた。
ナンバープレートは「7271953」となっている。1953年7月27日は朝鮮戦争の休戦協定が結ばれた日だが、北朝鮮ではこの日を米国に勝利した「戦勝節」と呼んで祝っている。
写真で確認されたモデルは「マイバッハGLS600」で、韓国では2億7900万ウォン（約3000万円）以上で販売されている。
金正恩氏は朝鮮中央テレビが今年1月に放送した記録映画でも別の「マイバッハGLS600」に乗って登場したが、また新モデルのSUVを手に入れたものとみられる。
国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議では2017年から北朝鮮への輸送機器の移転を禁じているが、これが機能していない証拠がまた一つ増えた。
6月にロシアのプーチン大統領が訪朝した際に行われたカーパレードでも金正恩氏とプーチン氏はベンツの車両に乗って登場した。
金正恩氏はこのほかにもマイバッハのセダンやリムジン、トヨタの高級ブランド「レクサス」のSUVも愛用している。
