投稿問題視されSNS制限?中国紙前編集長、毎日発信から2週間沈黙

AI要約

中国の言論界で影響力を持つ国営メディア系前編集長のSNS更新が途絶え、臆測を呼んでいる。

前編集長である胡錫進氏は、7月に行われた中国共産党の重要会議である中央委員会第3回全体会議(3中全会)に関する投稿で問題が生じ、発信が制限されている可能性がある。

胡氏は22年のペロシ米下院議長の台湾訪問前にタカ派的な発言を行ったり、3中全会での解釈について指摘した際に批判を浴びたことがあり、その後SNS更新が途絶えたという状況が報じられている。

投稿問題視されSNS制限?中国紙前編集長、毎日発信から2週間沈黙

 中国の言論界で影響力を持つ国営メディア系前編集長のSNS更新が途絶え、臆測を呼んでいる。7月にあった中国共産党の重要会議である中央委員会第3回全体会議(3中全会)をめぐる投稿が問題視され、発信を制限されているとの見方がある。

 前編集長は、党機関紙・人民日報系「環球時報」の胡錫進氏。2021年に退任した後も毎日のように政治や社会問題の評論を投稿してきた。SNS微博のフォロワーは約2500万人にのぼる。タカ派の論客として知られ、22年のペロシ米下院議長の台湾訪問前には、搭乗機を「撃ち落とせ」などと投稿して物議をかもしたことがある。

 胡氏は7月27日を最後に微博を更新しておらず、約2週間沈黙を続けている。香港紙・星島日報によると、胡氏は同月中旬に行われた3中全会の決定全文に「(中国の経済制度は)公有制を主体とする」という文言がなかったことを「歴史的な変化」と指摘。だが、一部から曲解だと批判があがり、投稿はその後削除された。人民日報も同月末の紙面で胡氏の解釈を否定するような内容の評論を掲載した。胡氏は星島日報の取材に「何も言いたくない。理解してほしい」とだけ答えた。(北京=井上亮)