2つの高級ブランドは、観光客だけでなく日本人にも売れている(海外)
プラダ・グループの日本における売上高は2024年上半期、55%増となり、日本国内の顧客からの支持が大きい。
高級ブランドは中国人買い物客が日本に押し寄せる中、売り上げ好調を報告しており、プラダ、エルメスなどが日本市場で好調。
エルメス、ミュウミュウなどは特定の顧客層をターゲットにしており、若手セレブリティーなどが注目している。
プラダ・グループの日本における売上高は2024年上半期、55%増となった。そのほとんどが、日本国内の顧客によるものだ。
他の高級ブランドは多くの中国人買い物客が日本に押し寄せるのを目の当たりにしている。
エルメスも、日本国内の顧客による売り上げが好調だと報告した。
日本の通貨はまだ円安水準かもしれないが、それでも日本の顧客はプラダ(Prada)やエルメス(Hermès)で高級品を買うのを止めていない。
プラダ・グループは7月30日、今年上半期の日本における売上収益が55%増の3億900ユーロ(約473億円)に上ったと報告した。前年比成長率では、すべての地域の中でトップだった。日本がプラダの全益全体の13%を占めたことになる。
日本は中国人買い物客にとって人気スポットとなっている。自国の店で買うのを控え、歴史的円安を利用しているのだ。2024年は高給ブランドの多くが、日本での売り上げ好調を報告した。先端を行くLVMHは上半期、57%の急増を見せた。このほど行われた収支報告でLVMHの最高財務責任者は、売り上げ増の大半は中国人観光客によるものだと述べた。
プラダも、日本での収益が大幅増となったが、同社の場合は日本国内の消費者層によるもので、それが売り上げの65%を占めた。
「地元民が非常によく支えてくれている」とアンドレア・グエラ(Andrea Guerra)CEOは、7月30日の決算説明会で述べた。
エルメスも、日本国内の顧客による売り上げの好調を報告している。
「エルメスを日本で買う外国人はあまり多くはなく、中国人は中国で買う傾向にある」と、エルメス・インターナショナルの取締役会長、アクセル・デュマ(Axel Dumas)は、7月25日の決算説明会で述べた。
エルメスの今年上半期の日本における売上収益は、前年同期比で9%増だった。
両ブランドとも、特定の顧客層をターゲットにしている。
エルメスの製品は近年、不況に強い裕福な消費者のステータス・シンボルとなっているとブルームバーグが4月に報じた。
一方、プラダの姉妹ブランド、ミュウミュウ(Miu Miu)は、Z世代の高級志向の買い物客や、シドニー・スウィーニー(Sydney Sweeney)、オリヴィア・ロドリゴ(Olivia Rodrigo)といった若いセレブリティーに人気のブランドだ。ミュウミュウは、今年上半期の収益が前年同期比で93%急増し、プラダの総収益の4分の1に迫る勢いだった。
プラダの今年上半期の純収益は、18%増の22億6000万ユーロ(約3570億円)だった。