英極右デモ巡りマスク氏投稿に非難、コンテンツ取り締まり強化急務

AI要約

英国で極右支持者らの移民排斥を訴えるデモが激化し、オンラインコンテンツの規制を求める声が高まっている。

リバプール近郊の事件をきっかけに反移民や反イスラムの団体が偽情報を拡散し、暴動が発生。

スターマー首相はソーシャルメディア各社に暴力的な騒乱を扇動することは犯罪であると警告し、オンライン安全法の施行を求めている。

英極右デモ巡りマスク氏投稿に非難、コンテンツ取り締まり強化急務

Martin Coulter

[ロンドン 7日 ロイター] - 英国で極右支持者らの移民排斥を訴えるデモが激化する中、有害なオンラインコンテンツを取り締まる法律の施行を急ぐよう求める声が高まっている。

デモのきっかけはリバプール近郊で子供が刃物で襲われ、女児3人が死亡した事件。事件直後に反移民や反イスラムの団体が犯人は「入国したばかりの過激なイスラム教徒で情報機関の札付き」といった偽情報を広めたことで、各地で暴動に発展した。

こうした中、x(旧ツイッター)を率いるイーロン・マスク氏は「内戦は避けられない」と投稿。この問題に関するマスク氏のxへの投稿は数千万人に読まれた。

スターマー首相はソーシャルメディア各社に対し、ネット上で暴力的な騒乱をあおることは犯罪にあたると警告。各社にバランスが取れた対応を求めている。

英国では、昨年10月にオンライン安全法が成立。暴力やテロリズムを扇動するコンテンツの監視を怠るなど、法律に違反したと判断されたソーシャルメディア企業に対し、英情報通信庁(Ofcom )が世界売上高の最大10%の罰金を科すものだが、まだ施行されていない。

英国で反イスラム活動を監視する擁護団体「テル・ママ」代表のイマン・アッタ氏は「xや他のソーシャルメディアプラットフォームが有害なコンテンツを削除しない場合は罰金を科せられるよう、情報通信庁にガイドライン策定作業を加速するよう呼びかける」とし、「過激主義やヘイトスピーチに対し、ソーシャルメディア各社に一段と抜本的な対策を取らせる必要がある」と述べた。

この件に関してマスク氏からコメントは得られていない。