<独自>G7各国駐日大使、長崎平和式典を異例の欠席へ イスラエル〝排除〟を問題視

AI要約

長崎市の平和祈念式典にG7各国の駐日大使が欠席する異例の事態、招待しない国々の理由、そして各国の反応について報じられた。

ロシア、ベラルーシ、イスラエルへの招待を見送った理由やアメリカ、イギリス、フランスなど各国の大使が欠席を決めた理由が明らかになり、政治化を避ける意向が示唆されている。

G7各国の大使らがイスラエルの招待を求める書簡を送ったことも判明し、イスラエルを含めないことに懸念を示した。

<独自>G7各国駐日大使、長崎平和式典を異例の欠席へ イスラエル〝排除〟を問題視

長崎市が9日の「原爆の日」に開く平和祈念式典に、日本以外の先進7カ国(G7)の駐日大使が欠席する方針であることが7日、長崎市などへの取材で分かった。各国は代理を出席させるが、大使が一斉に欠席するのは異例。長崎市は、イスラム原理主義組織ハマスと戦闘を続けるイスラエルの式典への招待を見送っており、各国は式典を「政治化するものだ」などと問題視している。

長崎市への取材によると、同市はウクライナに侵略したロシア、その同盟国のベラルーシと同様、イスラエルを式典に招かなかった。不招待の理由について「式典を平穏かつ厳粛な雰囲気のもとで開催できないリスクがあると判断した」としている。

在福岡米領事館は7日、式典に同館のアシーケ首席領事が出席すると発表した。米大使館関係者によると、エマニュエル大使は「(原爆で)亡くなられた方を悼む目的の式典を政治化されたくない」との理由で欠席を決めたという。英国のロングボトム駐日大使も6日に欠席の方針を表明した。

在日フランス大使館も産経新聞の取材に対し、セトン大使が出席しないと表明。「中東での状況は主権国家に対するロシアの侵略戦争と比較することはできない」と言及し、イスラエルを招待しない決定は「遺憾だ」と指摘した。

日本を除くG7各国の駐日大使らは7月19日付で、イスラエルの招待を求める連名での書簡を長崎市の鈴木史朗市長宛てに送っていたことも判明。書簡では、式典にイスラエルを招待しないことに「懸念を共有」し、イスラエルをロシア、ベラルーシと同列に扱うことは「誤解を招く」と指摘した。