「コロナはアジア人の陰謀」「米大統領選の台風の目」…トランプとハリスを脅かす「ケネディの甥」の評判

AI要約

無所属の候補者であるロバート・F・ケネディ・ジュニアが、バイデン氏とトランプ氏の選挙を台無しにすることを目指している。

過激な発言やアメリカファースト主義で一部の保守層から支持を集めるケネディは、トランプ票を奪う可能性が高いとされ、大統領選の行方を左右する存在となっている。

トランプ陣営との水面下での交渉が囁かれる中、ケネディはどのような立ち回りを見せるのか注目されている。

「コロナはアジア人の陰謀」「米大統領選の台風の目」…トランプとハリスを脅かす「ケネディの甥」の評判

「私の狙いは、バイデン氏とトランプ氏の選挙を台無しにすることだ」

これは、11月5日に行われる米大統領選において、「台風の目」になるとされている無所属の候補者の発言である。

その名はロバート・F・ケネディ・ジュニア(70歳)、ケネディ元米大統領の甥だ。弁護士としてキャリアをスタートし、水質汚染問題に取り組むなど、環境保護活動家として国内では知られていた。だが近年、ケネディには別の一面が目立ち始める。

「彼は反ワクチン活動家です。さらには『新型コロナウイルスの感染拡大はアジア人による陰謀である』とも言っています」(上智大学総合グローバル学部教授の前嶋和弘氏)

こうした過激な発言をしたり、イスラエル寄りの立場を主張することで、泡沫候補ながらも一部の保守層から人気を集めている。「反ワク」かつ「陰謀論者」であるケネディは、大統領選にどう影響するのだろうか。

「今年の大統領選を決めるのはケネディです」

自身の講演会ではこう力説するという、前出の前嶋氏がさらに続ける。

「ケネディは極端なアメリカファーストなので、主張が近いトランプ票を奪う可能性が高い。最近の世論調査でハリスとトランプの差は僅か1~2ポイント程度。仮にケネディの票を上乗せできれば、どちらにも勝機がある。過去の大統領選でも、第三候補の票数を得ることが鍵とされてきました。

水面下でトランプ陣営はケネディに接触しているそうなので、勝利後の入閣を条件に、選挙戦からの撤退を持ちかけている可能性は否めません」

ケネディ家の異端児は、どう立ち回るのか。

「週刊現代」2024年8月10・17日合併号より