キャサリン妃はなぜ、がん公表を余儀なくされたのか。ビデオメッセージ公開後、揶揄していた人からは謝罪、一方で世界中からはお見舞いの言葉が

AI要約

2024年3月、英王室のキャサリン皇太子妃ががん患者であると発表。時系列で妃の病状と王室内の出来事について報じられる。

妃の元気な姿から突然の手術、チャールズ国王のがん公表までの一連の経緯が伝えられ、妃の過去の健康状態や世間の反応に触れる。

うわさや陰謀論が勃発する中、王室への信頼感や国民の王室離れにも影響を及ぼしつつある状況が描かれる。

キャサリン妃はなぜ、がん公表を余儀なくされたのか。ビデオメッセージ公開後、揶揄していた人からは謝罪、一方で世界中からはお見舞いの言葉が

2024年3月、英王室のキャサリン皇太子妃は、自身ががん患者であると発表した。それ以前にSNS上で臆測が広がっていたことを受け、一定の情報を明らかにして家族のプライバシーを守ろうとした妃には、同情と心配の声が寄せられている。チャールズ国王もがん闘病中であり、ヘンリー王子は王室を離脱……。国民から敬愛されたエリザベス女王が22年に死去して以降、王室は文字通り、人手不足に陥っている。このまま国民の王室離れは加速していくのだろうか

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◆腹部の手術を受けたとの発表から

英王室のキャサリン皇太子妃(42歳)はがんの治療中である。妃の元気な姿が最後に見られたのは、2023年12月のクリスマス礼拝の時だった。

ウィリアム皇太子(41歳)、ジョージ王子(10歳)、シャーロット王女(9歳)、ルイ王子(6歳)らと一緒に、穏やかな笑みを浮かべていた。

それが24年1月16日、王室は「キャサリン妃は腹部の手術を受けた。入院は2週間ほどで、その後は自宅療養する」と発表した。

突然のことに世界中に衝撃が走る。病名が明かされなかったので、腹部とは消化器系か婦人科系かと臆測が広がった。

一方、同じ時期に前立腺肥大症の治療を受けたチャールズ国王(75歳)は、その後の検査でがんが発見されたと公表した。英王室でシニアロイヤル(主要な王族)二人が立て続けに入院するのは異例の事態である。

キャサリン妃はスポーツウーマンだった。テニス、ホッケー、スキーと、できないものはない。

3人の子どもの出産に際しても、つわりがきつくて入院したことはあっても、お産自体は軽く、朝方に入院すると数時間後には出産。その日の夕方には赤ちゃんを抱いてカメラの前に立ったことさえあった。

このように妃が健康だったことから、発表された手術や長期療養の内容に国民は疑念を持つようになる。

退院時の妃は、病院の裏口からこっそり迎えの車に乗り、姿を見せることを避けた。「車いすに乗っていたから」「やつれたので、見られたくなかったのだ」とうわさが立ち始めた。

まもなくスペインのテレビ番組で、あるコメンテーターが「妃は人工的に昏睡状態に置かれている」と主張した。

英王室は反論したが、その後は「すでに亡くなった」「王室に殺された」「整形手術が失敗した」と根も葉もないうわさが噴出した。