「おじいちゃん、メダル取ってきたよ」…許海実、“独立闘士”五世の祖父の墓地へ

AI要約

許海実は、2024年パリオリンピックで個人戦銀メダルと団体戦銅メダルを獲得した韓国柔道代表であり、祖父の墓を訪れて勝利を報告し、今後も金メダルを獲得する決意を示した。

許海実は日本で生まれ育ち、柔道の手ほどきを受けたが、祖母の遺言に従い韓国へ移り、大韓民国の名誉を高めるために活躍している。

2022年の世界選手権で優勝し、パリ五輪でも好成績を収めた許海実は、今後も一生懸命訓練して五輪金メダルを目指す意気込みを語った。

「おじいちゃん、メダル取ってきたよ」…許海実、“独立闘士”五世の祖父の墓地へ

「おじいちゃん、メダル取ってきました。次は金メダルを持ってくるね」

2024パリオリンピック(五輪)で個人戦銀メダル、団体戦銅メダルを獲得した韓国柔道代表の許海実(ホ・ミミ、21、慶尚北道体育会)が6日午前、大邱市軍威郡三国遺事面(テグシ・クヌィグン・サングッユサミョン)にある墓地を訪れてこのように語りかけた。

気高く立っている墓碑には「孝義公許碩義士殉国紀蹟碑」と記されていた。ここは許海実の五世の祖父にあたる許碩(ホ・ソク)義士(1857~1920)の墓地だった。許碩は日帝強占期当時、抗日檄文を作成して張り出したことから捕らえられ、監獄の苦しみを体験した独立闘士だ。1984年大統領表彰、1991年建国勲章愛国章に叙勲された。

◇高祖父の墓碑の前に捧げた五輪メダル

許海実は五輪の日程を終わらせて5日、仁川(インチョン)国際空港を通じてチームメイトと共に帰国した後、最初の日程として祖父の墓を訪ねた。許海実はパリ五輪で獲得した銀メダルと銅メダルを祖父の紀蹟碑の前に捧げて勝戦を報告した。許海実は「祖父にメダルを一番最初にお見せしたかった。祖父が喜んでくれたらうれしい」とし「これからも一生懸命運動をして次は必ず五輪金メダルを取ってくる」と話した。

五輪ユニフォームを着て墓地に到着した許海実は人気を一身に受けている雰囲気だった。人々の歓呼に応じた許海実は写真撮影を求める人々と一人ひとり写真を撮る場面もあった。始終、明るい笑顔を浮かべていた。許海実は「幸せで自然と顔がほころぶ」とした。

参拝は許海実が紀蹟碑の前にメダルを捧げる順序に続いて出席来賓の献花と黙祷、許碩義士と許海実選手の略歴紹介、記念撮影などで行われた。慶北道(キョンブクト)体育振興課のパク・チャンベ課長、慶尚北道体育会のキム・ジョムドゥ会長、軍威郡のキム・ジンヨル郡守、軍威郡議会のチェ・ギュジョン議長、慶北道護国報勲財団のチャン・サンヨル事務総長ら30人余りが出席した。

◇「もっと一生懸命訓練して金を持って帰ってくる」

キム・ジョムドゥ会長は「許海実選手がフランスで見せてくれた活躍は許碩先生の誇りを現代にも見せるようだった」とし「慶尚北道体育人として柔道を通じて大韓民国地位と名誉をより高められるように物心両面から支援する」と話した。許海実は韓国人の父親と日本人の母親の間に生まれた在日同胞3世だ。日本で生まれ育ち、柔道の手ほどきを受けた。中学校の時に全国区の選手に成長して日本柔道最大の有望株に挙げられたこともある。

2021年「太極マークを付けて選手生活をしてほしい」という祖母の遺言にしたがって許海実は日本での選手生活を整理して韓国行きを選んだ。許海実は慶尚北道体育会に選手登録をする過程で祖父の許武夫(ホ・ムブ)さんが許碩義士のひ孫であることを知った。

許海実は2022年の夢にまでみた太極マークを付けた後、国際大会に参加するたびに大きな成果を挙げた。2024世界選手権大会では女子57キロ級で優勝して五輪金メダル候補に挙げられた。許海実は今回のパリ五輪で期待通り決勝に進出したが、決勝戦で世界1位の出口クリスタ(カナダ)に釈然としない判定で負けた。