ベネズエラ検察、野党ゴンサレス氏ら捜査 警察と軍扇動容疑で

AI要約

ベネズエラ検察が元外交官と元国会議員の捜査を開始

大統領選の結果に抗議する国民に対する取り締まりが激化

抗議行動や逮捕者の増加、人権侵害の報告が相次ぐ

ベネズエラ検察、野党ゴンサレス氏ら捜査 警察と軍扇動容疑で

[カラカス 5日 ロイター] - ベネズエラ検察は5日、先月の大統領選で野党候補だった元外交官エドムンド・ゴンサレス氏と野党連合を率いたマリア・コリナ・マチャド元国会議員の捜査に着手したと発表した。

現職マドゥロ大統領が当選したとの選挙管理委員会発表に抗議する国民を取り締まる動きが一段と激しくなった。

ゴンサレス、マチャドの両氏は5日、旧ツイッターのXに投稿し「われわれは軍と警察の良心に訴え、国民と自身の家族の側に立つよう求めている」と述べ、ゴンサレス氏当選の選挙結果を尊重するよう求めた。これを受けて検察当局は、警察と軍の幹部に法律違反を犯すよう扇動した行為だとの容疑をかけて捜査に乗り出した。

選管はマドゥロ大統領の3選を発表していた。しかし、野党独自の詳細な集計では独立した出口調査の結果と同じく、ゴンザレス氏の得票がマドゥロ氏の2倍を超えた。

各地でマドゥロ大統領の退陣を求める抗議行動が起こり、治安部隊はデモ参加者を暴力犯罪容疑などで厳しく取り締まり始めた。早朝にドアを叩いて容疑者宅を急襲することから「ノックノック作戦」と恐れられている。

マドゥロ大統領は3日、支持者に逮捕者が約2000人に上っていると述べた。人権団体フォロ・ペナルは5日、1010人の逮捕を確認したと発表した。米国に拠点を置くヒューマン・ライツ・ウォッチは少なくとも20人が殺害されたと報告している。