国連総会第2758号決議について 欧米に続く日本の侍魂に期待 陳銘俊の一筆両断

AI要約

中国は長い間、台湾の国際舞台での活動を抑圧してきたが、最近では国際社会が中国の拡大野心に懸念を表明し、台湾の平和と安定に注目している。

国際連合総会第2758号決議は「中華人民共和国政府の代表が国連における中国の唯一の合法的な代表である」とし、台湾には直接触れていないが、中国がこの決議を濫用して台湾の国際活動を妨害してきた。

中国の「一つの中国」方針は台湾の国際参加を妨げるだけでなく、世界の秩序にも影響を与えており、欧米諸国は台湾の抵抗を支援している。

国連総会第2758号決議について 欧米に続く日本の侍魂に期待 陳銘俊の一筆両断

中国は長い間、国際連合総会第2758号決議「中華人民共和国政府の代表が国連における中国の唯一の合法的な代表である」という部分を利用して台湾の国際舞台での活動を抑圧してきた。しかし、近年、国際社会は中国の独裁主義拡大の意図と勢力拡大の野心に警鐘を鳴らし始め、ウクライナ戦争の勃発により、台湾海峡の平和と安定に一層の注目が集まっている。

1971年10月25日、第26回国連総会において「中華人民共和国の合法的権利を回復させる」という第2758号決議が採択された。これにより、中華人民共和国は中華民国に代わって国連における「中国」の代表となった。しかし、この決議は「中国の代表権」の問題を扱ったに過ぎず、「台湾」については一言も触れられていない。これまで中国は、自国の利益のためにこの決議を「国際社会が『一つの中国』を支持している」と歪曲(わいきょく)して解釈し、濫用(らんよう)している。

また、国連安全保障理事会の常任理事国としての拒否権を行使し、アジア太平洋経済協力会議(APEC)や五輪などの国際組織に参加する際「中華台北(Chinese Taipei)」という名称の使用、各国に駐在する台湾の行政機構についても国家の意味を持たない名称にするよう、長年各国にプレッシャーをかけ続けてきた。台湾の日本駐在機構が大使館や領事館ではなく「台北駐日経済文化代表処」という名を使用しているのはまさにその例である。一日たりとも中国の統治下に置かれたことのない台湾人は国際社会に参加する際に、本当の名前を使うことができないことに憤りと悲しみを感じていることは言うまでもない。

また世界保健総会(WHA)や国際民間航空機関(ICAO)といった国際組織への参加や台湾が国際競技大会の主催者になることを阻害する元凶となっている。実際、「一つの中国」は中国による「金縛り」であり、台湾海峡の混乱のみならず国際秩序をも危うくし、世界各国と台湾との交流関係の発展を阻み続けている。気候変動や公衆衛生などさまざまな問題に国際社会が力を合わせて対処している中、貴重な専門知識と資源を有している台湾を参加させるため、欧米諸国は台湾の中国に対する抵抗の支援に乗り出している。その第一の課題は「金縛り」を解くことなのである!

近年、米国は5回にわたって中国の同決議の歪曲解釈に深刻な反対を表明。 欧州連合(EU)も昨年末、中国が台湾パスポート保持者の国連やそのイベントへの参加を妨げていることに初めて反対し、中国が国際社会で台湾を圧迫していることに重大な懸念を示した。今年4月29日、米国のシンクタンク、ジャーマン・マーシャル財団は同決議について法的観点から探求するセミナーを開催し、米国のマーク・ランバート国務次官補(東アジア・太平洋担当)代理は反論を発表した。